【翻訳】燃え上がれブースター:WCSベスト16入賞レポート(1/2)
 今年のWCS本大会の予選スイスラウンドの日、会場じゅうの話題をさらっていたデッキがありました。それはブースターリーフィアエーフィフワライドダストダステラキオンランドロスタブンネバリヤード。何を言っているのかわかりませんが、僕もそれを聞いたときは全く意味がわかりませんでした。
 今回の記事は、そのブースターデッキを使ってスイスラウンドを10位で突破した本人によるデッキ解説です。出典は、新進気鋭のポケカサイト、60cards.netから。
 かなりボリュームのある記事ですが、考え方やデッキの細部など、面白さが詰まっています。

 いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
 読みやすさを考慮して、改行を追加した部分があります。
(今回も例によって無許可翻訳なので、何かあればすぐに削除します)

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

Burning up the competition with Flareon: My Top 16 Worlds Report
by Dylan Bryan
Wednesday, August 21, 2013
ttp://60cards.net/blog/posts/detail/5


■イントロダクション

 やあ。僕のことをブースターでベスト16に入った奴だとしか知らないひとたちのために、自己紹介をしておこう。僕の名前はディラン・ブライアン。工学を専攻している大学2年生で、ポケモンを始めたのは6歳のころだ。第一弾からジム拡張まではプレイしていた。それからまた再開したのだけれど、それは、以来7年間に及んでいる僕の競技ポケカ生活の始まりだったわけだ。かれこれ6年間、権利を取って世界大会に出場している。そこそこ良い成績と、へんてこなデッキチョイス。僕のことをそう認識しつつある人もいる。大きめの大会での最近の成績はこんな感じだ:

〔※訳注:実績ある人なのですが文章が伸びるので成績省略。気になる人は原文を〕

 この成績を自慢しようというわけではないけれど、一方で僕は、ライターなら大会で安定した成績を取るべきだと思っている。真剣に読んでもらうためにね。それでも僕は、ちょっとの幸運と当たり運を味方につけて、Nationalsや世界大会でどでかい成績を取ってもみたい。とはいえ、僕はどの環境でもうまくやっていると感じるし、結果として安定した成績をあげてきたように思う。

 みんなの興味を引いた一番最近の成果といえば、ブースターでのベスト16入賞だ。大勢のプレイヤーは、このデッキを、プラズマに相性が悪くてカメックスにも良いとは言えない、PTCGO向けのファンデッキだと言って切り捨てた。でもこのデッキを使うのは楽しかったし、もしプラズマとの相性が改善できれば、ポテンシャルはあると感じていた。
 僕は自分のデッキリストを広げて、カード選択を細かく解説しようと思う。けれどその前に、このデッキを作っているとき背後にあった思考のプロセスと、なぜ世界大会で使うことにしたのかを説明してみたい。

■もくじ

・世界大会に至るまでの考え
・デッキリスト
・デッキ戦略
・世界大会レポート
・結論

■世界大会に至るまでの考え

 世界大会への準備段階で一番多く受けた質問は、僕のデッキ選択に関するものだった。取り組み方は人によって違うから、僕は自分の方法しか説明できない。実際のところ、僕は自分が何のデッキを使うことになるのか、イベント前夜まで全然わからない。当日の朝でさえもね! 頭がおかしいように見えるかもしれない。たぶんそうなんだろう。ただ、自分の頭の中ではデッキ選択を絞り込んでいる。
 僕はこういうデッキを求めているんだ。過小評価されているようだけれど、メタゲーム的には強いデッキ。自分ならミラーマッチで有利にできそうな、安定したトップメタのデッキ。あるいは、メタ内デッキには安定して強く、なおかつサプライズの要素を持ったまったく新しいデッキ。Nationalsの結果を眺めたあと、僕はこの基準だけで、ある程度までデッキ選択を絞ることができた。

 ほかのみんなはカメックスデッキでRegionalsを勝てていたけれど、僕が使うとBattle Roadsではまったく勝てなかった。ミラーマッチはかなり運の要素が大きく、良いときは良いけど駄目なときはまるで駄目なデッキに思えた。このデッキはれっきとしたメタ内デッキに見えるけれど、対戦中に起こることは、往々にしてプレイヤーの手を離れ、デッキの引きがどうだったかに依存する。だから、このデッキを使っている自分を想像することは、どうしてもできなかった。

 レックビールも僕に全然合わなかったデッキのひとつだ。このミラーマッチも運の要素が大きいし、対プラズマの相性も不満だった。このデッキは正しい構築と幸運があればポテンシャルを発揮するだろうけれど、カメックスデッキ同様、これを使うのは僕の手に負えないように思えて、候補から外した。

 それからダークライに目を向けて、安定したデッキだったので気に入った。とはいえ、バリヤードのほかには、ミラーマッチで優位に立つ方法は存在しなかった。もし誰もがバリヤードを使えば、僕は五分五分の戦場の上で戦うことになる。対カメックスと対ギギギアルは、とりわけ2本先取の形式では、勝つのが非常に難しい。唯一自信があったマッチアップは対プラズマと対ダークダストだったけど、後者はあまり流行るとは思えなかった。ダークライは安定したデッキだし、優れたプレイヤーと、恵まれた当たり運と、それから少しの幸運で、結果的に世界大会を制した。ただ僕にとっては、メタゲームへの正しい回答には思えなかったんだ。

 それから僕はルギア型プラズマについて考えた。5割ぐらいの確率でゴチアギを何とかできて、まんたんのくすりが2枚あれば5割くらいダークライに勝てて、5割くらいカメケルに勝てて、改造ハンマーがあればちょっとだけミラーマッチに有利になる。ただ、ギギギアルや、ライコウEX入りのレックビールや、ダークダストなんかのようなメタ外デッキと当たるときつい。主流のデッキにはまずまずやれるだろう。けれど、それだってほんのわずかなアドバンテージに過ぎず、しかも大量のメタ外デッキたちに対してはまったくの無防備だ。それが、結局僕がプラズマを使わなかった理由だった。

 ゴチアギは、この環境のなかでは奇妙な立ち位置だ。世界大会に向けて、このデッキが多く使われるようになるのか、それとも徹底的にメタられるのか、僕にはまったくわからなかった。たとえ対戦相手が複数枚のケルディオEXのような対抗策を入れていたとしても、先攻2ターン目ゴチルゼルはひたすらに強い。世界大会に到着するまでは、僕はこのデッキを使おうかと考えていた。けれどそこで、みんながどれほど対ゴチアギに躍起になっているのか、そして多数派デッキはどれほどメタられるのかを目の当たりにしてしまった。LCQをゴチアギがひとつも通過しなかったのがその証拠だ。

 次にギギギアルを見てみようと思った。実はこのデッキはただの個人的な好みなのだけれど、これを使ってNationalsのトップ8に入れたときは、このデッキにもメリットがあるように思えた。このデッキが抱える最大の問題はゴチアギだ。このマッチアップをメタるためにギギギアルが持ち出すのは、3枚のケルディオEX、2枚のダークライEX、4枚のプリズムエネルギーだ。けれど、たったひとつのマッチアップのためだけに、これだけのカードをデッキに入れるのは良い気分がしなかった。とはいっても、ギギギアルは、カメックス、ダークライ、ルギア型プラズマ、ビクティニなしのレックビールにはものすごく強く、キュレムとアブソルに重きを置いたプラズマに対しても有利な戦いができる。
 Nationals後には、メタゲームはゴチアギとの相性が悪いデッキから確実に離れていった。それによって、レックビールはスペース作りのためにビクティニを抜き、ダークダストの使用者は減り、ルギア型プラズマがプラズマ派生の最大勢力になった。これはギギギアルにとって何を意味するのだろうか? もしあなたがスイスラウンドでゴチアギを、そして決勝トーナメントでダークダストを回避できるようなことがあれば、非常に良いところまで行けるだろうね。もし決勝トーナメントまでたどり着ければ、このデッキはとても強いはずだろう。ただ、スイスラウンドを抜けるにはあまりにリスクが大きかった。もしもゴチアギに相性の悪いデッキを使うとなれば、僕はギギギアルを選んだだろうけれど。このせいで、ダークダストとルギアのないプラズマを使う気は起こらなくなった。

 最後に考えたのがブースターだった。ブースター/デスカーンはファンデッキだったけれど、もともとは、対ゴチアギ用デッキとして作られた。ただ、相性の悪いマッチアップのせいで、一線級のデッキになってはいなかった。たかが30ダメージのためにサイドを1枚献上するデスカーンは、僕には根本的に駄目なカードに思えた。とはいっても、サイドを献上しないようにとデスカーンのディープグレイブを使わなかったところで、あっというまにブースターが4体倒されてアタッカーが切れ、否応なく負けてしまうだろう。
 そこで、僕のアイディアはこうだった。様々なマッチアップで効果的なカードをデスカーンと置き換え、対戦相手にキャッチャーでイーブイやブースターを狙わせることなくサイド6枚を引かせることを強制する。デスカーンを生贄にして、ブースターのふくしゅうのためにトラッシュにポケモン2枚を送り込んで30ダメージを与えるよりも、そのターンにもっと脅威になるポケモンを出して30以上のダメージで攻撃し、対戦相手にそれを倒させる。こうすれば対戦相手はイーブイやブースター以外のポケモンを倒すので、僕はアタッカーが途切れずに済む。
 デスカーンでトラッシュを埋めて僕自身が倒される代わりに、対戦相手が脅威になっている僕のポケモンを倒してくれるほうに託した。もしも相手が僕のポケモンを倒さないならば、彼はサイド6枚を引けないというわけだ。加えて、アララギ博士やハイパーボールやパソコン通信でポケモンを捨てるターンまでも得られる。これらすべての要素が、ブースターのふくしゅうのダメージを最大化する上で重要だ。

 Nationalsの前にはこのデッキに、ダストダス、ランドロスEX、コバルオンEX、メタモン、タブンネを入れて組んだ。それでも対プラズマの相性は悪くて、僕はこの案を投げ捨てた。コバルオンEXはプラズマ対策として十分ではなかった。ところが、トラッシュの特殊エネルギー×50ダメージを与えるBW5のフワライドと改造ハンマーを一緒に使う案を、友達が僕に紹介してくれた。これはブースターデッキが必要としていた、対プラズマへの強烈な対策カードだった。ただ、改造ハンマーを入れようとするとデッキを安定させるカードが抜けてしまう。このデッキについて僕は、ギギギアルデッキを横に置きながら午前2時まで悩み続けた。

〔※長い記事なので、デッキとレポートはhttp://ukinins.diarynote.jp/201309011612531526/に続きます!〕
〔※http://ukinins.diarynote.jp/201309011145155586/からの続きです〕


■デッキリスト

4 イーブイ(BW8、しんかのきざし)
4 ブースター(BW8)
1 リーフィア(BW8)
1 エーフィ(BW4)
4 タブンネ(BW6)
3 フワンテ(SZD)
2 フワライド(BW5)
2 ヤブクロン(BW5)
1 ダストダス(BW5)
1 バリヤード
1 テラキオン(BW2)
1 ランドロスEX

4 アララギ博士
4 N
2 アクロマ
2 ランダムレシーバー
1 パソコン通信
2 トロピカルビーチ

4 ハイパーボール
2 ポケモンキャッチャー
2 かるいし
3 改造ハンマー
1 すごいつりざお

4 ダブル無色エネルギー
4 闘エネルギー

■デッキ戦略

 プレイ中の選択肢がそう多くないがゆえに、相手のデッキが何であっても相対的に同じような動きになるデッキがある。ブースターはそういうデッキのひとつだけれど、なおかつ相手のデッキしだいで、さまざまな選択肢を取ることができる〔※訳注:この二文は原文が不明確なので意訳しています。各自で補完してください〕。
 このデッキをしっかり理解するのに一番いい方法は、カード一枚一枚を並べ、それぞれのマッチアップでどういうふうに使えるのかを見せてみることだ。

4 イーブイ(BW8、しんかのきざし)

 全部のマッチアップで進化する必要があるのだから、イーブイは4枚入れている。しんかのきざしのイーブイを選んだのは、1ターン目にワザを打つならばこいつがベストだと思ったからだ。こいつは次のターンに進化するためのポケモンか、捨てるためのポケモンを持ってこれる。ポケモンを捨てるのは重要だ。なぜならこのデッキには……

4 ブースター(BW8)

 ブースターはこのデッキの心臓であり魂だ。このデッキが大量のポケモンを入れているのは、ブースターのふくしゅうを最大限利用するためなのだから。ゲーム終盤で16枚のポケモンがトラッシュに落ち、180ダメージを出せるときほど気持ちいい瞬間はないね。相手のEXを一撃で倒せる180というダメージは、現環境の魔法の数字だ。ブースターはこれすべてを1枚のダブル無色エネルギーでできて、しかもEXポケモンじゃない。そのおかげで、とんでもない巻き返しを図ることもできる。返しのターンで献上するのはサイド1枚だけなのに、こちらは1発で2枚のサイドを取れる。しかもうまくいけば相手の場からは複数枚のエネルギーがなくなる。相手がこちらの低HPのポケモンを倒してサイドをリードしたあとに、ブースターの攻撃とNを組み合わせて相手の動きを止めてやれば、けっこうな割合でゲームの形勢をこちらに引き寄せられる。ブースターを4枚入れているのは、もしも3だけならば、サイド落ちかトラッシュ送りを余儀なくされた場合に勝つのが難しくなってしまうからだ。メインアタッカー切れで負けるのは嫌だからね!

1 リーフィア(BW8)

 こいつはただのカメックス対策だろうとみんな考えている。確かにそれは事実で、相手がたくさんエネルギーを貼ってくれれば、こちらはエネルギー1枚だけで相手のケルディオEXを倒すことができる。けれどそれだけではなくて、対プラズマでも、相手のトラッシュの特殊エネルギーが足りなくてフワライドで殴れないときや、自分のトラッシュにポケモンが足りなくてブースターが殴れないときには、序盤の強力なアタッカーになってくれる。リーフィアのエナジークラッシュは、相手ポケモンを1エネで倒しに行くのに役に立つ。しかもこいつは1進化だ。倒されれば、トラッシュには2枚のポケモンが落ちる。

1 エーフィ(BW4)

 これは主にゴチアギ対策だ。たいようのけいじがあればバトルポケモンがマヒにならない。ゴチアギ側が単にキャッチャーでエーフィを倒すのは簡単だけれど、そうしてくれれば、貴重なタブンネを消費せずにブースターがもう1ターン攻撃できる。僕は、もしギギギアルを使わないならば、ゴチアギを倒せるのを使おうと決めていた。ついでにおまけとして、こいつはイーブイのしんかのきざしで呼べる3番目のポケモンになる。他のマッチアップでは、序盤に追加のポケモンとして捨てることができるわけだ。

4 タブンネ(BW6)

 タブンネは主にせわやきで特殊状態を回復するのに使う。これが役に立つのは、ゴチアギがなぐってドロンでロックしにきたときと、どくさいみん光線で受けた特殊状態を回復するときだ。僕のデッキにはポケモンいれかえが入っていないので、せわやきは眠りで1ターン無駄にするのを防いでくれる。万が一タブンネでスタートしたとしても、ヒップアタックはうまくいけば相手を1ターン遅らせられるし、ブースターのためにトラッシュ送りにもなってくれる。

3 フワンテ(SZD) 2 フワライド(BW5)

 このふたつは主に対プラズマのマッチアップで使う。たねが3枚なのは、フワンテがよくキャッチャーの対象になるからで、1進化が2枚なのはスペースが厳しいせいだ。フワンテが2枚だけだと、相手がこちらのフワンテを倒せたときには、フワライドを1体しか送り出せなくなってしまう。それに3枚あれば早いうちから複数のフワンテを引ける。プラズマは早いターンからプレッシャーをかけてくるので、これはとても重要だ。フワンテのたたくはゴチルゼルを倒しやすくするのにすごく便利だし、もしも対戦相手がアララギでダブル無色を切らざるを得ないようなことがあれば、フワライドをそのまま場に出せる。

 フワライドはシャドースチールで攻撃するのに使う。相手のトラッシュにある特殊エネルギーの枚数×50ダメージ。プラズマに対して使いやすい。相手が全部特殊エネルギーなんてのもよくあることだからね! ただ、相手は特殊エネルギーを捨てたがらないだろうし、ボルトロスEXで場に戻すこともできる。相手に特殊エネルギーを捨てさせる一番いい方法は、2エネか3エネのついたキュレムなどを倒してしまうことだ。改造ハンマーと絡めてこれをやれば、フワライドは200以上のダメージを出せるようになるし、そうすれば相手の場からエネルギーを一気に吹き飛ばしてしまうことができる。それにNを絡めれば、一気にゲームを巻き返すことが可能だ。もしフワライドが倒されても、ブースターがゲームを終わらせてくれる。

2 ヤブクロン(BW5) 1 ダストダス(BW5)

 この部分を見て変に思う人がいるのは知ってる。まず僕はHP70のヤブクロンを使っている。確かにHP60ヤブクロンのゴミあつめは便利なときもあるけれど、HPが10大きければ、生き延びるか、サイドを取られるかで違ってくる。特にキュレムとダークライがベンチに30ダメージを飛ばせるのだから。HPが10大きいと、ヤブクロンはフロストスピアとナイトスピアをもう1発ぶん耐えられるし、そうすると何もかもまったく違ってくる。

 ヤブクロン、ダストダス、かるいしはもう少し入れたかったんだけど、単純にスペースが足りなかった。それでも、相手がとくせい依存のデッキだと、ヤブクロンがいれば対戦相手はブースター以外を倒さざるを得ない。もし相手がキャッチャーを撃たなければ、最終的にはダストダスに進化して、相手のデッキを完全に封じ込めてしまえるだろう。
 たいていの試合では、ダストダスはずっと場に出ていたわけではなかった。それでもダストダスがいれば対戦相手はブースター以外を攻撃せざるを得ないし、そうすれば相手が出遅れて、ふくしゅうのためにトラッシュに16枚のポケモンを送り込むだけの時間を稼ぐことができる。そうしてブースターはサイドを2枚取ることができて、にもかかわらず倒されても1枚しか取られないから、ゲームを巻き返すことができる。
 ヤブクロンが2枚入っていれば少なくとも1枚は引いてくることができるし、とくせい依存のデッキに対しては、1ターン目のハイパーボールで引き込むことができる。ダストダスを1枚しか入れないのは、だいたい10パーセントの確率でサイド落ちするからリスキーではある。それでもデッキには十分な数のサーチカードが入っているから、相手がヤブクロンを無視するなら、たいていは手遅れになる前に引いてくることができる。もしかすると、自分のとくせいも止めてしまうダストダスを使うことに違和感を覚える人もいるかもしれない。これに対するシンプルな回答としては、ダストダスは特定のマッチアップにしか使わないし、どくさいみんを撃ってくるプラズマに対しては、あんまり早くダストダスを置いてはいけない、ということだ。眠りを回復させられるのはタブンネしかいないからね。

1 バリヤード

 バリヤードのとくせいは単純だけど、ベンチ攻撃をもつカードに対して輝きをみせる。ダークライのナイトスピアやキュレムのフロストスピアからの30ダメージを防ぐのは、大したことないように見えるかもしれない。けれど、バトルポケモンとベンチポケモンが同時に倒されるのを防ぐことで、1ターンを稼ぐことができる。バリヤードが防ぐダメージをさくっと計算してみよう。ダークライがナイトスピアを6回撃ったなら、バリヤードは180ダメージを防いでくれるんだ!

1 テラキオン(BW2)

 テラキオンはきちんと理解されているとは言い難いカードだ。ダークライがどくさいみん光線を手にする以前ほどは強力じゃなくなったけれど、それでも現環境に居場所はあると僕は思っている。かたきうちは一度も使わなかったけれど、テラキオンがいなければ僕はスイスラウンドを抜けられなかったはずだ。僕は気が付いたのだけど、闘エネを貼ったテラキオンをベンチに置いておけば、相手はそれを考慮してプレイせざるを得ない。これは優秀なプレイヤーにとってみれば、どくさいみんやキャッチャーで何とかするのは難しいことではない。けれども、毎ターン何も考えずにナイトスピアを撃ち続けてサイドを取る代わりに、テラキオンをきちんと処理しようとすれば、余計な1ターンが掛かってしまう。これは、ポケモンをトラッシュに落とし、たねポケモンを探し、エネを場に貼ることのできる追加の1ターンだ。
 ついでにこいつはブースターから相手の目を逸らすことのできる別の脅威でもある。もし相手がテラキオンを無視すれば、かたきうちはダークライに対して非常に強力な攻撃になる。またテラキオンは対プラズマの序盤でも強力で、イーブイやフワンテから相手のプレッシャーを逸らし、相手のキュレムを2発で落とす助けにもなる。

1 ランドロスEX

 ブースターデッキにEXを入れることには、多くのプレイヤーが疑問を持つかもしれない。けれどもランドロスEXは1エネでワザを撃てるたねポケモンだから、中盤でダークライEXを2発で倒すためには最良の選択だ。1ターン目ハンマーヘッドはあんまりないけれど、それでもダークライ側にとっては潜在的な脅威だ。ふつうの非EXポケモンがたいてい1回攻撃して1枚サイドを引かれるのに比べ、対ダークライでのランドロスEXは、2回攻撃して2枚のサイドを引かれる。これが意味するのは、ランドロスEXは、非EXと同じことをするにしても、消費するリソースが少ないということだ。それはまた、ベンチポケモンにエネルギーを貼るための1ターンを稼げるということでもある。エネのついたバトルポケモンがコンスタントに倒され続けていては手に入らないような余裕の部分だ。

 ランドロスEXは対ゴチアギにも必要なカードだ。ハンマーヘッドは、2ターン目ブースターを除けば、早い段階で相手にプレッシャーを掛けられるもうひとつの手段だ。相手がダブル無色を捨てない場合に、ランドロスEXがなければ、相手は簡単にイーブイ4体を倒してこちらを息切れにし、勝ててしまうだろう。ただテラキオンは1エネ攻撃がないので、ベンチに置いておくのはリスクが高すぎる。ゴチルゼルがバトル場にいて相手にキャッチャーがあった場合、バトル場に立ち往生させられてしまうからだ。ランドロスEXがいれば、このマッチアップでアタッカーを切らさずにいることができる。

4 アララギ博士

 わけなく入るカードだ。ブースターのためにカードを捨てられるし、この環境で一番強いドローソースだからね。

4 N

 これもわけなく入るカードだ。序盤では一番強いシャッフルドローだし、終盤ではゲームを巻き返すのに使える。

2 アクロマ

 アクロマも強力なドローソースだけれど、序盤ではとても弱い。しかも、ブースターデッキは終盤ではあまりベンチが並ばない傾向があるので、終盤のアクロマは平均的なドローソースに過ぎない。それでも、中盤のアクロマでアララギと大量のポケモンを引き込めれば、最終的に勝ちに繋がる。アクロマを1枚抜いて序盤用にランダムレシーバーを追加することも考えたけれど、結局は対ゴチアギで使えるサポがほしかったのと、中盤のアクロマ大量ドローは強いし、それに予期せぬゲーチスを浴びて手札からランレシを持って行かれて、手札が駄目になるのは避けたかった。

2 ランダムレシーバー

 ランダムレシーバーを使うことにしたのは、デッキを安定させるドローソースがもっとほしかったからだ。ベルやフウロはそこまで強いドローソースじゃない。ブースターがちゃんと機能するには大量のカードが必要だし、16枚のポケモンを引き込むにはデッキのほとんどを掘り進む必要がある。ランダムレシーバーは、ゲーム中いつでも、強いサポーターを引き当てる助けになってくれる。

1 パソコン通信

 このデッキに入れるエーススペックは明らかにこのカードだ。もしダウジングマシンを入れていれば、追加のキャッチャーで勝てているはずのときもたまにはある。それでも、エネルギーやポケモンを引ける序盤のパソコン通信はすごく強い。ブースターを使っている場合、引けないカードがあまりに多すぎるとゲームに負けてしまう。パソコン通信は、引けなかったカードを持ってきて、大きな動きを決めるのに役に立つ。アグレッシブにカードを引いたり捨てたりするデッキにとって、ダウジングマシンは後ろ向きすぎるカードだ。

2 トロピカルビーチ

 このデッキのトロピカルビーチは明らかに疑問の出るチョイスだろう。しかもフウロがないのだから。これに代わる選択肢は、さらにランレシを入れることだ。けれども、このデッキの1ターン目はハンマーヘッドかしんかのきざしぐらいしかすることがないのだから、ビーチがあれば序盤に爆発的な動きができるようになる。また、序盤にNやアララギでひどい手札を引いてしまうのを防ぐこともできる。それに、タチワキシティジムへのカウンターになることで、序盤にタチワキ毒催眠対策のタブンネを引き込む必要性も少なくなる。デメリットとしては、相手にNを撃たれたときに、アララギが必要な場面でビーチを引き込んでしまうことだ。でもそんな可能性に比べたら、メリットの方がはるかに大きい。

4 ハイパーボール

 ブースターが動くのに必須のカードだ。デッキの動きを安定させるのと同時に、ふくしゅうのダメージを上げるためにも使える。

2 ポケモンキャッチャー

 この環境でも最も影響力のあるカードを2枚しか使わないというのは、変に見えるかもしれない。けれども、だいたいの場合、一番倒したいポケモンはこっちを攻撃しているポケモンだ。というのも、ブースターデッキは、サイドレースではなく場で勝負しているのだから。サイドが2枚残っている終盤なんかには、エネつきのポケモンかポケモンEXを引っ張る必要が出てくるかもしれない。それでも、序盤のアララギでよほど不運な捨て方さえなければ、2枚のキャッチャーで十分だ。

2 かるいし

 かるいし2枚というのも、ダストダスが入っていたり、エネが少なかったり、逃げるコストの多いデッキにとっては、少なく見えるかもしれない。単に3枚目のスペースが無かっただけなのだけれど、ダストダスを動かしたり、バトルポケモンを逃がしたりするなら、2枚とパソ通で事足りる。ベンチの置き方や、かるいしの貼り方に気をつけていれば、2枚でもうまくやっていくことは可能だ。

3 改造ハンマー

 キャッチャーみたいなカードは2枚しか入れてないのに、ひとつのマッチアップのためだけにこれほどの改造ハンマーを入れるのはオーバーキルに見えるかもしれない。それでも、対プラズマのマッチアップはフワライドと改造ハンマーがなければ非常に困難なものになる。プラズマを倒す上で3枚目のハンマーは必須ではないにしても、プラズマは一番多く使われるデッキだと予想していたし、ハンマーがあればマッチアップ相性を劇的に改善できる。

1 すごいつりざお

 これだけがんばってトラッシュにポケモンを送り込んだのに、ポケモンを山札に戻してしまうこのカードを入れるのは違和感があるかもしれない。それでも、1ターン目に運悪くアララギでブースターを2枚捨てざるを得ないときもあるし、イーブイがサイド落ちすることもある。すごいつりざおは、そういった状況のときの逃げ道になってくる。また、つりざおがあれば闘エネルギーをもう少し気楽に捨てられるようになるし、不運なトラッシュ送りや、ひどいサイド落ちや、相手の改造ハンマーでエネ切れになるのを防いでもくれる。

4 ダブル無色エネルギー

 ブースターがエネルギー1枚で攻撃できるようになる。これがなければ、ブースターは環境内のもっと速いデッキについていけないだろう。4枚は必須だ。

4 闘エネルギー

 基本エネは、つりざおで戻せるのと改造ハンマーで剥がされないという理由で入れている。もう1、2枚基本エネが入れられればよかったけれど、スペースはいつだって問題だ。

■世界大会レポート

 このデッキをテストしてみると、ダークライ/アブソルと、スクラッパー入りのとくせい依存デッキが唯一面倒な相手だった。けれど、どちらも戦えないマッチアップじゃない。ギギギアルだったなら相性の悪いマッチアップが多すぎて、相性の良いマッチアップとミラーマッチにはすべて勝たなければならない。とんでもないプレッシャーだ! ツールスクラッパーはそこまで多くは使われないと思ったし、決勝トーナメントでダークライは僕と当たる前にカメックスかギギギアルを踏むだろうと思ったから、僕はマッチアップさえ良ければかなりいいところまで行けるのではと思っていた。

〔※訳注:原文には全対戦ぶんのレポートがありますが、さすがに全部訳すと長すぎるので、今回は目を引いた対戦だけを訳すことにしました。ご了承ください〕

予選4回戦:James Good (US)-カメックス

 彼は僕のイーブイを見て驚いているようだった。ということは、僕のデッキについてはまだ噂を聞いていないらしい。ブースターデッキは、リーフィアとダストダスのおかげでカメケルには強い。だからこのまま連勝を続けられたらいいなと思った〔※訳注:本人はここまで3-0〕。不幸にも僕は後攻で、2ターン目にカメックスが出てきてケルディオに3枚水エネルギーが付き、僕のヤブクロンにキャッチャーが飛んでくるのを眺めているはめになった。僕はポケモンをトラッシュに送るのに苦労していて、しかも次のターンにも同じようにキャッチャーがヤブクロンに飛んできた。
 運良く僕はすごいつりざおを撃てたから、ヤブクロン2枚を山札に戻して片方を場に出すことができた。すでに対戦相手は場に5枚のエネルギーを出していたから、リーフィアでケルディオを一撃で倒すことは可能だったわけだ。けれど、リーフィアはサイド落ちだった! 1枚挿しのリスクだね。
 僕はブースターでケルディオをこつこつ殴ることにした。すると相手は続けざまに3枚目のキャッチャーを僕のヤブクロンに使ってきた。僕はもう1枚のヤブクロンを場に出し、またブースターでケルディオを殴った。ポケモンをトラッシュ送りにできるアララギをぜんぜん引かずに、代わりに序盤にNを全部引いてしまったせいで、僕はケルディオを3発かけて倒さなければならなかった。対戦相手からはもうキャッチャーは飛んでこず、相手はブースターを倒してサイドが残り2枚になった。
 僕はようやくブースターでケルディオを倒してサイドを2枚取った。相手は水エネ3枚をカメックスに貼り、もう3枚を新しいケルディオに貼った。相手は僕のブースターを倒して残りのサイドが1枚になった。運良く、僕はリーフィアをサイドから引いていた! 
 僕はダストダスに進化させ、アララギでかるいしを引き込み、そしてケルディオを倒して残りサイドを2枚にした。相手はゼニガメを前に出してビーチを使った。僕にはもうNが残っていなかったから、僕はゼニガメを倒してお互いのサイドが1枚になった。そのとき相手はスーパーエネルギー回収を使い、そしてフウロからスクラッパーを持ってきた! 相手は僕のリーフィアを倒して、この際どいゲームに勝利した。
 僕は相手がスクラッパーを入れているとは予想していなかったけれど、たとえ予想できていたとしても、ゲーム内容をどうにかすることはできなかっただろう。この対戦相手が残りの大会のあいだとてもよくやってくれてうれしく思う。〔※訳注:このときの対戦相手は最終的にベスト4〕

予選8回戦:Takeshi Tosa (JP)-ダークライEX/アブソル

 かるいしを見かけたので、相手が使っているのはダークライ/ダストダスの可能性もあった。けれど結局、ダストダスもヤブクロンも見なかった。
 この時点での僕は、決勝トーナメントに残るには勝たなければならない状況だった。なのに、僕は後攻で、しかもタブンネスタートだった。僕の対戦相手は日本語版のSRダークライを表向きにした。これはきつい戦いになりそうだった! 相手はダークパッチを使って場に2枚のエネルギーを出してターンを返してきた。相手は2ターン目にナイトスピアを撃てるだろう。
 僕の手札には、ハイパーボールと闘エネルギーとNがあった。僕はテラキオンをサーチしてきて、2ターン目にサイドを引かれるのを防ぎ、なおかつ相手に強力なプレッシャーを与えることにした。もし僕のタブンネにナイトスピアを使ってくれれば、僕はかたきうちを次のターンに使えるというわけだ。
 相手は2ターン目にして場に合計5枚のエネルギーを置いていた! それでも相手は、どくさいみん光線を撃ちながら、テラキオンのかたきうちを避けるために、ベンチに準備万端のダークライを置いたままアブソルのマインドジャックで40ダメージを与えてきた。僕はたねポケモンを引き込みつつ、ヒップアタックでダメージを与えた。それにベンチダメージを防ぐためのバリヤードも出した。僕の対戦相手は、タチワキシティジムとどくさいみん光線に加え、トロピカルビーチと学習装置入りというユニークなデッキを使っていた。ただ、このゲームに関してはあまり大きな影響はなかった。
 相手はキャッチャーを2回撃ち、こちらのテラキオンを倒した。そのあとでタブンネを倒してきた。それで僕は、ランドロスEXでハンマーヘッドを撃つことにした。相手はランドロスEXにナイトスピアを撃ってきた。僕はそれをかるいしで逃がし、彼がベンチに逃がしていた手負いのダークライにキャッチャーを使い、ブースターで倒してサイドを2枚引いた。相手はポケモンキャッチャーを使ってランドロスを倒し、残りサイドが2枚になった。僕はさらにもう少しポケモンを捨てることができ、ブースターでダークライを倒して残りサイドを2枚にした。
 僕の場には2体のブースターがいて、どちらにもダブル無色が付き、バリヤードもいた。相手はまだ改造ハンマーを使ってきておらず、エネがついているのはアブソルだけだった。僕はポケモンキャッチャーとタブンネを使い切っていた。
 ここで相手はヤミラミとどくさいみんでこちらを眠らせにきた。彼の狙いとしては、ターンが返ってくれば毒でブースターを倒してサイドを引くことができ、そうすればこちらは最後のブースターを前に出さざるを得ないから、それを加速したダークライで倒してサイドを引ききる、というものだ。僕はそれまで4回か5回ぐらい連続で眠り判定のダイスで裏を出していた。僕はアララギで山札を引ききり、すごいつりざおで3枚のタブンネを戻した。アララギを撃った直後にはトラッシュに19枚のポケモンがあったから、3枚戻してもふくしゅうは180ダメージを出せた。このおかげで、僕は次のターンに、この際どいゲームに勝つことができた!

ベスト16:Jason Klaczynski (US)-ダークライEX

 この試合はステージ上で行われ、ストリーミング中継もされたから、どんな試合だったのかをもう知っている人もいると思う〔※訳注:このマッチの動画はttp://www.youtube.com/watch?v=Y3irFRlfhqIで見ることができます〕。対戦相手はアブソルを使っていなかったので、ほぼ互角の試合になればいいなと思っていた。試合のゆくえは、ゲームを通じて良いドローをして、16枚のポケモンをトラッシュに落とせるか否かにかかっている。それでもこれは一番難しいマッチアップだし、どれも際どいゲームになるだろうと思っていた。

ゲーム1:

 後攻でタブンネスタートだったと思う。僕は相手にテラキオンを処理させることで、場を整える時間を稼ぐことができた。不運にもランドロスはサイド落ちしていたけど、代わりにリーフィアでダークライにダメージを当てた。序盤、手札が1枚しかない状態で、Jasonがジャンクハントでダークパッチとどくさいみん光線を拾うというターンがあった。僕の手札にはNとアララギ2枚とエーフィがあった。僕は試合を通じてポケモンを捨てるのに全力を注がないといけないから、アララギを使った。もし相手にサポーターがなければ、僕はポケモンを捨ててエネを貼れるだけの数ターンをもらえただろう。残念ながら相手はアララギを使ってきて、だからあれは暴発プレイになってしまった。でもこれは、不完全な情報のせいで正解手が存在しないようなケースのひとつだろう。
 別のタイミングで、僕はアララギを撃ってブースターを捨てざるを得なくなって、しかも4枚目のブースターはサイド落ちだった。それからJasonはキャッチャーでバリヤードを狙ってきた。僕の場には40ダメージの乗ったタブンネがいたから、後々ナイトスピアでサイド2枚取りできるターンを作れるようになったわけだ。
 僕の手札にはすごいつりざおがあり、闘エネとバリヤードを山札に戻す必要があった。けれど、そのときまた別の大きな分岐点があった。ブースターともう1枚の闘エネ、どっちを戻すべきなんだろうか?
 多くの人は、JasonがNを撃つ前にこちらはハイパーボールでブースターを引いてこれるのだから、ブースターを山札に戻すべきだったと感じているだろう。けれど、もしそうしてしまうと180ダメージには1枚ぶんのポケモンが足りなくなり、相手のNで最後のタブンネを引き込む必要が出てくる。しかも、もしJasonが僕のバトル場のブースターではなくキャッチャーでベンチのたねポケモンを倒してきた場合、180ダメージには2枚ぶん足りなくなって勝ち目がなくなってしまう。もしも序盤にアララギを使っていなければゲームは全然違ったものになっていただろう。けれど、後半になってアララギでブースターを捨てる必要性が出てくるなんて思いもよらなかった。
 それでも、JasonのNでブースターを引ければまだ勝つ可能性があった。けれど引けずに、僕はこの際どいゲームに負けてしまった。それでも僕は自分のプレイに満足しているし、あの時点では正しいプレイをしたと思う。

ゲーム2:

 僕が先攻で、テラキオン、ランドロスEX、バリヤード、イーブイを場に出すことができた。Jasonは、2ターン目にこちらの闘エネつきランドロスめがけてナイトスピアを撃ってきた。その次のターン、僕はNを使った。それでベンチのテラキオン用の闘エネを引けていれば形勢は良くなっただろうけど、引けなかった。その代わりに、単にハンマーヘッドを撃った。
 Jasonのターンになったとき、スタッフがテーブルにやって来て、Jasonは1枚多くエネルギーを貼っていたと告げた。僕らが見逃していたのか、彼らがゲームをちゃんと見ていなかったのか、誰にもわからなかった。それでも僕が自分のトラッシュを見てみると、僕は先攻で、毎ターンサポーターを使っていた(全部Nだ)。Jasonは3ターン目を始めたばかりで、エネをまだ貼っていない。そしてトラッシュにダークパッチがないにも関わらず、彼は2ターン目にナイトスピアを撃っている。残念ながらJasonはゲームロスになった。
 このときのJasonはかなり形勢が良さそうだったけれど、もし彼が2ターン目のルール違反なナイトスピアを撃てなかったなら、たぶん僕はベンチのテラキオンにエネルギーを貼ることができて、形勢が良くなっただろう。僕は良い戦いができたんだろうけど、それでも自信があるわけじゃない。あのときの僕は、もう何時間も続けてポケカをやっていたし、自分のターンの動きのことを考えていて何も気づかなかった。Jasonのプレイは遅くて僕は自分のターンの動きを考えていたわけで、てきぱきとプレイできていればミスはなかったんじゃないかと思う。JasonはLCQに加えてすでに1日じゅうポケカをやっていたから、ミスはしやすい状態にあった。ジャッジはこれを察して、早めのプレイするように言ってもよかったと思う。来年には改善されると思っているし、ポケモンは正しい方向へゲームを改良していくと信じているよ!

ゲーム3:

 後攻で、またしてもタブンネスタートだった。ダークライとやるとこんなのばっかりだよ! 僕の出だしは、ランドロスEX、テラキオン、バリヤードを並べるという強力なものだった。Jasonがサイドを1枚引くまでには、ハンマーヘッドを1度使い、9枚のカードをトラッシュに送り込むことさえできた。けれども、サポーターを使って6枚か7枚引いたあと、僕は、サポーターも、ランレシも、ビーチもないハンドを引いてしまった。ランドロスが倒されれば、それがトラッシュ10枚目のポケモンになるから、ダブル無色つきブースターは120ダメージを出せるはずだった。そうすればハンマーヘッドで60の乗ったダークライを倒して、しかもベンチに闘エネつきテラキオンやイーブイを並べて、優勢を築けるはずだったのだけれど。悲しいことに、僕は残りのゲームのあいだ、ただドローゴーを繰り返すだけだった。

■結論

 今になってみれば、僕はブースターデッキを選んでよかったと思う。ゴチアギは予想よりもちょっとだけ少なかったから、もしかしたらエーフィじゃなくて別のポケモンを入れてもよかったかもしれない。それでも全体的に見て、僕は自分の使った60枚に満足している。もしギギギアルを使っていたらどうなっていただろうかといつも思うけれど、その場合は、初日を0-1でスタートして決勝に残れなかっただろうことはわかる。
 ベスト16でのゲームはどちらも見た目よりずっと際どいものだったし、もう少し引きが良ければ勝てていた。僕が負けた3人の相手が、1位2位3位になったことを僕はうれしく思う。みんな対戦していて楽しかったし、それぞれ結果を残せて僕もうれしい。ブースターは使っていてとても面白かったから、後悔は何もないよ!

 新環境でブースターを使おうと多くのプレイヤーがわくわくしているのを僕は知っている。新しい環境での経験があまりない僕はそんなに多くを語りたくないけれど、次のローテーションでブースターが失うものは何もないみたいだ。それでもメタゲームは動いていくものだし、ブースターにとって相性のいいマッチアップがまだあるか、見守る必要がある。
 デッキに入りそうなカードとして、ブースターはBW9から新しいフワライドを手に入れた。それにゴチアギをメタる必要はもうない。ただし、ブースターはプラズマ団のポケモンだから、もしも銀色の鏡が広く使われるなら、ツールスクラッパーを入れるスペースは作らないといけないだろうね。ブースターが戦えるデッキであり続けられるかどうかは、時間が経ってみないとわからない。
 世界大会で、昔の友達や新しい友達に会うのは楽しかった。一緒にプレイテストしてくれたみんなと、僕にブースターで突っ走るようように言ってくれたみんなに感謝したいと思う。次回の世界大会では、ずっとほしかった結果を残せるよう願っているよ!

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 以上になります。かなり長めの記事でしたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。
 デッキコンセプトが通常のデッキとは違う方向を向いていて、読んでいてとても楽しい記事でした。レポートを全部訳しきらなかったのは申し訳なく思います。

 時間があれば、次回も60cards.netからもうひとつくらい訳してみたいのですが……果たしてどうなることやら。
【翻訳】ダークダストとWCSトップ8レポート(1/2)
 前回に引き続き、今回も60cards.netから。ずいぶん遅くなってしまいましたが、日本有数の強豪プレイヤーの一人、米田さんのWCSトップ8レポートの翻訳(英語原文は魔女さんが翻訳なさったもの)をアップしたいと思います。
 デッキ構築の際の考え方や対戦中の細かい動きなど、ためになる内容が満載です。色々な意味で貴重な記事だと思いますし、僕も本当に勉強になりました。

 いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
 読みやすさを考慮して、改行を追加した部分があります。

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

Top 8 Worlds Report with Darkrai-Garbodor
by Takuya Yoneda, tr. Majyo
Tuesday, August 27, 2013
ttp://60cards.net/blog/posts/detail/9


■イントロダクション

 こんにちは。僕の名前は米田卓弥で、日本に住んでいます。簡単に自己紹介をすると、ポケカは16年やっていて、チームアチャモのメンバーです。チームには大和さんもいて、一緒にカードをやっています。

 2013年の世界大会では、LCQから参加して権利を取り、本大会でトップ8になりました。ここでは、自分の対戦レポートとデッキリスト、そしてなぜダークダストを選んだのかと、デッキ内のカードの説明をしたいと思います。

■デッキ選択のときの考え

 世界大会に向けて準備を始めたのは、日本でBW8が発売されたときでした。その日に僕はゴチルゼルデッキを作り、そこから研究をしていました。僕の出した結論はこうでした。「ゴチルゼルがメタ内最強デッキなのは明らかで、今でもそうなっている」。このデッキは、どのデッキに対しても5割以上勝てると思いました。ケルディオEXを2枚入れたダークライでも厳しいだろうと感じました。しかも、僕たちのチームが作ったゴチルゼルデッキは、ケルディオ3積み構築のダークライにも勝ってしまうぐらい強かったんです。この時点で、カメックスでも対ゴチルゼルはノーチャンスだろうと確信しました。
 けれども、ゴチルゼルがNationalsで優勝したとき、ミラーマッチがさらに増えるだろうと思いました。ミラーマッチはどうにもならないんです。僕がゴチルゼルを使わなかったのはそれが理由でした。僕はゴチルゼルデッキのレシピを探し回り、これなら自分のダークライ/ケルディオでどうにかなると思いました。とはいえ、僕はゴチルゼルに勝つのはかなり大変だと思っていましたが、下のレポートを読んでもらえればわかるとおり、僕はゴチルゼルには1度も当たらなかったんです。
 ゴチルゼル以外にも、プラズマやカメックスといったトップメタデッキをいくつか考えていました。キュレム(BW8)はものすごく強くて、ゲームの最初から攻撃できてしまえば、だいたいそのまま勝ててしまいます。しかもゴチルゼルと比べるとゲームスピードがびっくりするぐらい違いました。
 それから、カメックスも使われるだろうと思いました。一般的にはゴチルゼルに5割の確率で勝てると思われているからです。けれど、僕たちはせいぜい1~2割ぐらいしか勝てないと思っていたので、使う気はまったく起きませんでした。それからダークライに関していえば、ゴチルゼルが流行ればダークライも流行るだろうと予想していました。僕らの予想は正しくて、ダークライはたくさん見かけました。それでも、ダークライを使うとカメックスには相性がひどくなってしまいます。

 2013年の5月には日本で大きな大会があったので、BW9入りのデッキを練習しなければいけなくなり、世界大会用の研究から一時的に離れる必要がありました。結果的に僕はその大会で優勝できず、権利を取ることができませんでした。
 こんなこと言いたくないのですが、僕は日本の大会形式が好きではありません。日本の大会は、その日に一番運が良かった人間を決めるようなものだからです。海外の大会のやり方は本当に羨ましいと思います。
 それで大会が全部終わったあと、僕はまた世界大会の準備に戻りました。ゴチルゼルが流行り始めていたので、デッキ選択はダークライ以外にはありえませんでした。僕は研究とテストプレイを始め、その結果、ダストダスを入れればカメックスにも対処できるという結論にたどり着きました。

デッキリスト:

4 ダークライEX
2 ケルディオEX
2 ヤブクロン(BW2)
2 ダストダス(BW5)
1 アブソル
1 ヤミラミ

4 アララギ博士
4 N
2 アクロマ
2 フウロ

3 ハイパーボール
4 ポケモンキャッチャー
4 ダークパッチ
3 どくさいみん光線
3 かるいし
2 悪のツメ
1 学習装置
1 まんたんのくすり
1 パソコン通信
2 タチワキシティジム
1 トロピカルビーチ

11 悪エネルギー

・ポケモンについて

4 ダークライEX

 このデッキのメインアタッカーです。このデッキでは対戦中にダークライを3枚使うようになっています。ダークライはサイド落ちするかもしれませんし、ベンチに置くぶんが引けないという場合もあるでしょう。そのためダークライは4枚入れています。

2 ケルディオEX

 ゴチルゼルと、どくさいみん光線に対するキーカードです。ゴチルゼルがいるなら、デッキにはタブンネかケルディオのどちらかは入れるべきだと思います。2枚ではゴチルゼルに対処するのに十分ではないと思っていたので、3枚入れたかったのですが、スペースがありませんでした。それと、かるいしをケルディオに貼るのも良い動きだということを付け加えておきます。

2 ヤブクロン(BW2) 2 ダストダス(BW5)

 ダークライとカメックスに勝つために入れています。ヤブクロンも3枚入れたかったのですがスペースがありませんでした。なぜBW2のヤブクロンかというと、ゴミあつめでケルディオを戻せるからです。これは対ゴチルゼルでは効果的です。それに、たいていのダークライデッキはかるいしを入れていないので、そう易々とダークライを場に出すことはできなくなり、それによって相手をコントロールしやすくなります。しかし対プラズマでは、バトルポケモンが眠ったときに困ったことになるので、進化させてもそのまま置いておくだけにしています。

1 アブソル

 対プラズマと、対カメケルと、対ゴチアギのためです。プラズマに対しては、相手のベンチがあっという間に埋まるので、ものすごく強いです。それに、2エネで攻撃できるので、相手のバトル場がゴチルゼルでもワザを使いやすいです。実を言えば、アブソルにするか3枚目のケルディオにするか悩んでいたのですが、相手のサイド枚数をコントロールしたかったので、アブソルを入れることにしました。

1 ヤミラミ

 ヤミラミが1枚なのは、スペースのせいだけではなくて、もしヤミラミを2枚場に出してしまうと、サイド枚数の関係でダークライを3体使えなくなってしまうからです。実際この枚数で困ったことはなかったので、これで十分だと思います。

・サポーター

4アララギ 4N 2アクロマ 2フウロ 1トロピカルビーチ 1パソコン通信

 実のところこれは、このデッキに入れられる最低限の枚数だと思います。実際に僕は、サポーターが引けずに2つのゲームを落としています。もう1枚アクロマを入れたかったのですが、またしてもスペースがありませんでした。それでも、アクロマはもう1枚必要だとは感じましたが、アララギとNがこれだけあればひとまず事足りました。
 フウロに関して言えば、以前は3枚入れていましたが、使いたいカードがいっぱいあるときにフウロはあんまりたくさん手札に来てほしくありません。手札にフウロが1枚あるときには、それでビーチを持ってくれば、アララギを使うよりも良い場合があります。1ターン目から殴るデッキではなく、なおかつフウロが入っているなら、ビーチは入れていいと思います。それに、ビーチを入れておくと、タチワキシティジムを割るのにも役立ちます。相手が余計なタチワキを引いた場合、その相手はタチワキを捨てることが多いです。この環境ではどくさいみんがかなりたくさん使われていますが、タチワキを割ればダークライが一撃で落ちなくなります。

・エーススペック

1 パソコン通信

 パソコン通信以外には、ダウジングマシン、スクランブルスイッチ、ゴールドポーション、いのちのしずくを考えていました。サポーターを削ったので、エーススペックはパソコン通信にしました。パソ通を含め、初手でサポーターになるカードは12枚入れています。それから、ダストダスを場に出したいときは、パソ通で必要なカードを引いてくることができます。

・グッズ

3 ハイパーボール

 ダストダスを引いたり、ダークパッチ用の悪エネルギーを捨てるのに使います。捨てられるカードがそんなになかったので、4枚目は入れませんでした。

4 ポケモンキャッチャー

 相手の場をコントロールする上で、4枚以外の枚数はありえません。

4 ダークパッチ

 ダークライや他のアタッカーを素早く起動させるためには4枚必要です。

3 かるいし

 かるいしはこのデッキのキーカードです。ダストダスが入っているからかるいしを入れているわけではありません。かるいしが入っているから、ダストダスを入れているんです。一体何を言ってるんだ、と思われるかもしれませんね。それについて説明したいと思います。

 たいていのダークライにはエネルギーつけかえが入っています。しかし、もしも1体目のダークライが落とされたとき、ベンチに1エネつきのダークライしかいなかったら、ワザを撃つためには、エネルギーつけかえ+ダークパッチ+エネルギーが必要です。つけかえとかるいしの部分の枚数は動かせません。しかし、早い段階でかるいしを貼っておけば、攻撃がやりやすくなります。つまり、ダークライデッキでは、かるいしはエネルギーとして扱えるんです。これは、デッキ枚数を早く掘り進められるという点でも強力でした。
 対ゴチルゼルのときは、かるいしをケルディオに貼ればエネを無駄にする必要がないので効果的です。たいていケルディオには悪エネをつけがちですが、そうするとしっかりロックされている状態ではダークライを準備するのが難しくなります。かるいしケルディオを作れていれば、ダークライやアブソルにエネを貼るのに集中できるんです。そんなときに思いついたのが、ダストダスを入れればカメックスに有利に戦えるという結論でした。これが、僕がダークライ/ダストダスを組んでいったときのやり方でした。

2 悪のツメ

 主に対プラズマのためです。これがないと、キュレムや他のEXを倒すのは難しいと感じました。3枚目はスペースがありませんでした。

1 学習装置

 これを貼るのはダークライかアブソルだけです。これを入れたのは、エネルギーがときどき足りなくなるからでした。ダークパッチでは足りないと思ったので、当初はアブソルを入れていませんでした。エネルギーが足りなくなるので、ダークライ3枚とアブソル1枚を動かすのは不可能です。なので以前は学習装置を1枚挿しつつ、ダークライ3枚とヤミラミ1枚で戦っていました。学習装置を入れればヤミラミの必要性は減りますし、アブソルが攻撃に行けるチャンスも大きくなります。2枚入れていないのはスペースがなかったからで、そのため貼り先のポケモンもほかには入っていません。

1 まんたんのくすり

 相手が大きいダメージで殴ってきたら使います。

3どくさいみん光線 2タチワキシティジム

 もともとはどくさいみん3タチワキ1でしたが、タチワキがないとどくさいみんでは有効なダメージを与えられませんでした。加えて、スタジアムの貼り替えもしやすくなります(たとえば、タチワキからビーチ、そしてビーチからタチワキ)。いつもながら、4枚入れるスペースはありませんでした。

・エネルギー

11 悪エネルギー

 悪エネ10枚とエネルギー転送にすべきだと思う人もいるかもしれません。ですが、対ゴチルゼルのときはトレーナーカードよりもエネルギーがあった方が良いです。それにヤミラミはそこまで使わないので、転送は必要ないと思いました。

・その他のカード

改造ハンマー

 1枚入れようと思いましたが、1枚ではプラズマを倒すには足りません。それにヤミラミが1枚しか入ってないので、ハンマーは入れなくていいと思いました。

すごいつりざお

 このデッキのダストダスはある種のおまけに過ぎないので、3体目のダストダスを出すのは難しいだろうと思いました。それにヤミラミも1枚だけなので、このデッキにつりざおはいらないと思いました。

ツールスクラッパー

 これは真面目に入れようかどうか考えていましたが、必要なときに引けないだろうと思い、入れませんでした。

■LCQ

〔※訳注:エントリの文字数が膨大になってしまうため、この部分は省略しました。ご了承ください〕

〔※http://ukinins.diarynote.jp/201309071915137368/に続きます〕
〔※http://ukinins.diarynote.jp/201309071513308176/からの続きです〕


■世界大会本戦

 LCQの次の日が世界大会本戦です! 以前よりも試合数が増えていると聞いていたので、一日を通じて自分のペースを保てるか心配でした。とはいえ、一度負けたら終わりというわけではないので、スイスラウンドではかなりリラックスしてプレイできました。

・1回戦:Marius Vanheste (BE) ダークライEX/アブソル

 初手はとても良かったです。パソ通があり、1ターン目からナイトスピアを撃つこともできるハンドでした。けれど相手はNを使ってきて、それでこちらの手札はひどくなってしまいます。手札にどくさいみんがあったので相手のダークライEXに使いましたが、いろいろあってそのダークライは数ターン眠り続けました。
 ようやく僕はフウロを引き当て、相手がNを握っているのかサポーターを引いていないだけなのかわからなかったので、ビーチではなくアララギを持ってきました。相手のダークライは起きてナイトスピアを撃ち始め、こちらも同じようにナイトスピアを撃ち始めます。相手の2体目のダークライにこちらの2体目のダークライが落とされないように、ビーチでタチワキを割りました。けれども、相手は2枚目のタチワキとどくさいみんも持っていました。ただ、僕は3体目のダークライを作れることはわかっていたので、それで相手の2体目のダークライを倒しました。相手は次のダークライを用意できず、こちらが初戦に勝つことができました。

・2回戦:Javier Favilli (AR) ブースター/テラキオン/ランドロスEX/ダストダス/フワライド/タブンネ/バリヤード

 このマッチが始まる前、ブースターデッキがいると聞いていたので、僕はそのことを考えていました。そしてバトル場をオープンしてみると、うわ来たよ、イーブイがいる! 
 序盤はダークパッチが引けず苦労しました。向こうはランドロスEXで攻撃してきます。こちらは押しとどめるためにどくさいみんを使いますが、そのたびにタブンネで回復されてしまいました。しかし、ランドロスには2枚目のエネがつきませんでした。こちらはダークライにダメージが乗ったらまんたんのくすりを使い、ダークライ2枚がかりでランドロスを落としました。その時点で、相手の場にはダブル無色つきのブースターが3体とバリヤード。バリヤードがいるのでダストを置こうと思いました。ブースターが前に来てふくしゅうを撃ってきますが、大したダメージは出ていません。
 僕はダストダスを立てて、悪のツメをつけたダークライで殴り始めました。2体目のブースターが来てこちらのダークライを落とします。相手はキャッチャーを3枚使っていて、トラッシュにはポケモンが14枚ありました。その時点で、向こうには学習装置つきの無傷のダークライを倒す手段がありませんでした。僕はNを使ってからキャッチャーでブースターを倒します。向こうにはアタッカーがいなくなり、ダークライが倒されなかったのでゲームに勝つことができました。相手のデッキは、戦っていて楽しいデッキでしたね。

・3回戦:Brit Pybas (US) ダークライEX

 ヤミラミスタートでしたがサポーターはなし。相手はバリヤード1匹だけで、こちらはどくさいみんを撃ちました。どうやら相手もサポなしのようで、カードを引いただけでターンを返してきます。僕も他にやることがなかったのであやしいひかりを撃ちました。相手も他にできることはなく、こちらはまたあやしいひかりを撃ってバリヤードを倒すことができました。今回は運がよかったと思います。

・4回戦:Jonathan Bristow (US) レックビール

 相手はライコウEXスタートで、こちらはヤミラミスタートです。相手はサポーターがなく、ライコウにエネを貼っただけでターンを返してきました。次のターンにはかみなりのキバを使ってきましたが、判定は裏。こちらはダークライを用意してシビシラスを殴り始めます。向こうはまたかみなりのキバですが――裏。助かりました。僕はダストダスを置くつもりだったので、ケルディオを出したくなかったんです。なのでマヒにされてしまうと、ケルディオがいないので困ったことになります。
 こちらはベンチのシビビールを倒し、次のターンに相手はまたかみなりのキバを撃ってきました。判定は裏。こちらは再びナイトスピアで攻撃します。もう少しで勝てるところでしたが、相手はベンチにレックウザEXを出してアクロマを使ってきました。そしてかみなりのキバ、ですが判定はまた裏。こちらはライコウを倒します。相手はアララギを使いますが、大した動きはできませんでした。レックウザには3エネがついていましたが、こちらは他のポケモンも準備できていて、勝つことができました。だいたいはかみなりのキバの裏のおかげですね。

・5回戦:Dustin Zimmerman (US) ヤミラミ/ダストダス/ダークライEX/ハンマー

 マッチアップで彼の名前を見たときはとても興奮しました。彼の名前は前から知っていたんです。お互いダークライスタートで、うーんダークライかと思いながら僕はベンチにヤブクロンを出しました。すると向こうもヤブクロンを出してきました。そしてヤミラミが出てきてハンマーを撃ち始めます。向こうはヤミラミとダストダスをメインにしたデッキだなと思いました。僕も同じデッキを以前に試したことがあったので、相手のデッキにアタッカーはそんなにたくさん入っていないと踏んで、ダークライで殴り始めました。ハンマーが刺さると困るのでダークライには4枚目のエネを貼り、万が一にニューラが来ることも考え、ケルディオを出して悪エネをつけておきました。こちらのダークライは倒されず、僕は相手のダストダスとヤブクロンをナイトスピアで倒すことができました。このデッキがすごく強いのは知っているんですが、試合時間がとても長くなってしまうのと、ゴチルゼルに勝てないので、僕は使いませんでした。

・6回戦:Josue Palomino (MX) キュレム/デオキシスEX/ケルディオEX/学習装置

 相手は学習装置と基本エネを使っているプラズマでした。この型はあまり使っておらず、ダークダストとも練習していませんでした。この試合は勝てば次に進めるので、じっくりやろうと思いました。
 相手は1ターン目からキュレムを準備してフロストスピアで殴ってきました。貼られていた学習装置がかなり良さそうに見えました。どくさいみんとブリザードバーンで僕のダークライは170ダメージを受け、僕はそれをまんたんのくすりで回復したのですが、ここで大きなミスをしてしまいました。僕はうっかりダークライの毒マーカーまで取り払ってしまい、ケルディオのかけつけるを使うのを忘れていたんです。これは困ったなと思いましたが、相手も似たようなミスをしてくれました。相手もかけつけるを使い忘れ、そのため前のターンにブリザードバーンを撃ったキュレムがバーンを撃てなかったんです。
 相手はもうワザを宣言してしまっていたので、僕らはジャッジを呼びどうすべきか尋ねました。ジャッジ曰く、今はまだ攻撃フェイズ中なので〔※訳注:原文はsince it was in the Attack Phase〕、別のワザを選択することはできる、とのことでした。しかしキュレムはそもそもワザを使えないので、相手は攻撃せずにターンエンドし、こちらのダークライには毒で合計60ダメージが乗りました。こちらはダストダスを置き、どくさいみんを撃ってキュレムを倒します。もうブリザードバーンとどくさいみんでもHP満タンのダークライが落ちなくなり、ケルディオのかけつけるも使えなくなりました。こちらはそのままダークライでゲームに勝利しました。

・7回戦:Gino Lombardi (US) カメックス/ケルディオEX/ブラックキュレムEX

 TopCutの人たちがこの試合をビデオに撮りたいと言ってきました。提案はとてもうれしかったのですが、このデッキはまだ公開したくなかったんです。申し訳ないことをしました。
 対戦では僕がダストダスを立てて、向こうはツールスクラッパーがなかったので、場をコントロールしてこの試合にも勝利しました。

・8回戦:Leandro Lopez (AR) ギギギアル

 実はギギギアルとはこれまで戦う機会がなかったので、どうやって倒したものかと思っていました。結論は、ダストダスを立てようということにしました。こちらはダークライにエネを貼り、ケルディオを出します。相手はNを使ってきましたが、ギアルを出しただけでターンを返してきました。こちらはダークライで攻撃して勝利。ラッキーな試合でした。

・トップ32:Hanzell Ivan Caballero (MX) カメックス/ケルディオEX/ブラックキュレムEX

 少し休憩を挟んで、決勝トーナメントの時間になりました。

1ゲーム目

 またカメックス! こちらはダークライスタートです。少ししてヤミラミとケルディオを引いてきましたが、このゲームでは場に出す必要がないと思いました。こちらはNを撃ちましたが、たねポケを引かず、相手はブラックキュレムを用意してバリスタを撃ち、僕はこのゲームを落としてしまいました。

2ゲーム目

 こちらはダストダスを立ててダークライを準備します。相手は引きがよくなかったようで、こちらはそのままダークライで勝つことができました。相手にはかるいしがあったので、ツールスクラッパーはないんじゃないかと予想しました。

3ゲーム目

 相手はカメックスを立てましたが、こちらもダストダスを立てました。向こうはキャッチャーでダストダスを倒しにきましたが、こちらはかなり引きが良く、そのまま勝つことができました。

・トップ16:Gunther Kirchhofer (AT) キュレム/ボルトロスEX/デオキシスEX/ルギアEX/カビゴン

1ゲーム目

 相手のプラズマはルギア入りだとすぐに判明しました。相手はフロストスピアからの出だしで、こちらはダークパッチを引いていませんでした。カビゴンが出ると困ったことになったのですが、ダストダスを立てればいいだけだと気づきました。この試合には勝てそうになかったので、相手の動きを調べ、相手のデッキにルギアEXがあまり入っていないことがわかりました。それからエーススペックと、ツールスクラッパーがあるかないかもチェックしました。

2ゲーム目

 今回はダストを立てる必要がなかったので、場に出して道具を貼らずそのままにしておきました。こちらはただダークライとアブソルで攻撃していただけで、相手のどくさいみんは全然仕事をしないまま、この試合に勝つことができました。

3ゲーム目

 相手はカビゴンスタート。相手はアララギを使い、スクランブルスイッチを捨てました。それからアクロママシーンを2回使って、カビゴンに3エネを貼ります。こちらはポケモンを場に出せなかったので、もし相手がダブル無色を引いてしまうとそのまま負けてしまいます。運良く向こうは引かず、カビゴンが後ろに下がってくれたので、こちらもダークライを逃がすことができました。ダークライがワザを撃てるようにし、そのターンのうちにカビゴンを倒しました。けれども、そのときこちらの手札にはサポーターがありませんでした。自分のデッキのサポ枚数を思い出し、もう一度トラッシュをチェックしてみると、サイドに2枚サポーターが落ちています。ここで引くサイドがサポなら良かったのですが、あいにくと引いたのはキャッチャーでした。次のターンに山札を引いてみると、そこで引いたのはアララギ博士! 前のターンに引いていたキャッチャーを使い相手のキュレムを倒します。相手はキャッチャーを引けず、スクランブルスイッチがもうないこともわかっていたので、この試合にも勝つことができました。

・トップ8:James Good (US) カメックス/ケルディオEX/ブラックキュレムEX

〔※訳注:このマッチの動画はttp://www.youtube.com/watch?v=CypuPRHBpusで見ることができます〕

1ゲーム目

 最初の相手の場にはケルディオEXしかいなかったので、何のデッキかわかりませんでした。もし相手がカメックスなら困ったことになるため、こちらはヤブクロンを場に出します。その読みは正しかったのですが、コントロールしきれるとは思えなかかったので、ジャンクハントで場を整えようとしました。が、ダストダスのロックは破られてしまいます。まだ何とかなると思ったのですが、キャッチャーでケルディオがバトル場に縛られてしまいました。僕はここで大きなミスをします。悪エネをケルディオに貼りにいったのですが、ここでNを使って相手に1ターンを与えてしまったんです。これが負けた原因でした。山札にはカードがあまり残っておらず、サポを使っても大してカードが増えなかったからです。最後のターン、キャッチャーを撃つ撃たないに関わらず、相手がカメックスを引かなければこちらが勝ちだったのですが。相手はカメックスを引き当て、ブラックバリスタを撃ち、こちらがゲームに負けてしまいました。

2ゲーム目

 今回はヤブクロンをなかなか場に出せませんでした。相手はパソコン通信からカメックスを立ててきます。ただ、相手がブラックキュレムをハイパーボールで捨てた時点で、先に場のブラックキュレムを倒すのが正解だろうと思いました。ブラックキュレムがずっと眠っていたおかげで倒すことができ、ゲームの最後には2体のケルディオを同時に倒して、このゲームに勝つことができました。

3ゲーム目

 ダストダスが1枚サイド落ちだとわかり、ヤブクロンを1体場に出しました。すると驚いたことに、2ターン目にカメックスが立ったんです! ブラックキュレムにエネがついてこちらのヤブクロンを落としてきました。眠ってくれればと思って使ったどくさいみん2枚はどちらも外れで、3枚目を撃とうと思ったのですが、最後の1枚だったのでやめておきました。ブラックバリスタがダークライに飛んできて、こちらはブラックキュレムは何とか落とせました。相手のサイドは残り1枚だったのですが、Nもグッズも引けず、最後はヤミラミがカメックスに倒されてしまいました。

■結論

 僕は合計で34試合戦いましたが、そのどれもが楽しい試合でした。いろんな人に出会える世界大会は、本当に夢のような場所だと思います! 負けてしまった最後の試合は、勝てば権利をもらえたので本当に勝ちたかったです。ですが自分のミスで負けてしまったので、もっと練習して、来年はLCQから出なくて済むように日本で権利を取りたいです。
 僕と対戦してくれたみなさん、会場で僕の試合を見てくれたみなさん、中継で見てくれたみなさん、そして僕を支えてくれたみなさんと、チームアチャモのメンバーと、家族に感謝したいと思います。

 次のシーズンに向けて、この記事を読んでくれたみなさんの活躍を祈っています!

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 以上になります。お読みいただきありがとうございました。
 最初にも書いたのですが、構築の際のかるいしの箇所や対戦中のニューラケアなど、大枠の考え方から細かい部分まで、本当にためになる面白いレポートでした。
 繰り返しになりますが、訳文に問題があるとすれば、米田さんや魔女さんではなく責任はすべて僕にあります。間違いなどあれば遠慮なくご指摘ください。

 そういえば、形は違えど、ダークダストは新環境で行われた先日のKlaczynski Openでも優勝を飾っていました。
 海外環境はローテーション(BW3以降)でエネルギーつけかえを失っており、このデッキに注目が集まったのも納得できます。世界大会でのダークダストの快進撃の影響は、しばらく続くのかもしれません。

 ひとまずこのエントリで翻訳ラッシュは終わらせて、通常モードに戻ろうと思います。
 どうでもいいですが、前回のブースターの翻訳のエントリは、通常更新時の2倍のアクセス数を稼いでいました。世界大会効果恐るべし。
・お土産で買ったメープルシロップが未開封(使いきれる気もしない)。
・自分用プレイマットはもったいなくて未開封。
・TopCutと60cardsを毎日見てる。
・ターン終了時に「ゴー」とか言っちゃう。
・アララギを撃って「ジュニパー」。フウロを撃って「スカイラ」。
・BW9環境とかよくわからなくなってる。

 書きかけの世界大会の環境考察ももうどうでもよくなってる感。カードのモチベーションはわりとあるのにね。

プラズマと現状

2013年9月21日
 ずっと使っている(というか他に手持ちデッキがない)プラズマですが、最近は大会行くたび露骨にメタられてダルいので、メモ書きも兼ねてレシピを載せてみます。
 デッキパワー自体は相当に高いですし、個人的には好きなデッキなのですが。

4 デオキシスEX
4 キュレム
2 ボルトロスEX

4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
1 ベル

4 ポケモンキャッチャー
4 どくさいみん光線
3 アクロママシーン
3 ポケモンいれかえ
2 プラズマ団のモンスターボール
2 タチワキシティジム
1 ハイパーボール
1 かるいし
1 シルバーバングル
1 ツールスクラッパー
1 ダウジングマシン

4 プリズムエネルギー
4 プラズマエネルギー
2 ブレンドエネルギー水雷闘鋼
2 水エネルギー
1 雷エネルギー

 今のレシピの元ネタは、Michael Pramawatのプラズマ(ttp://thetopcut.net/2013/09/12/prams-breakdown-ep03-plasma-klaczynski-open-edition/)です。BW9になってもケルディオを入れたがる海外勢の嗜好には恐れ入るのですが、それ以外の箇所を参考にしました。
 バングルと毒タチワキの共存はかなり強いと思っていて、プレイに制約が出やすいバングルのみの打点の欠点を補っています。毒があるとバリヤード含むHP70族を落としやすいことに加え、デオキを攻撃に使いやすいので、動きの幅が広くなります。
 まんたんのくすりは入れたいのですが、今のところは特に動かさずにいます。
 動画内でも言われているフウロとアクロマの枚数差し替えの結論は、自分でもよくわかりません。
【デッキリスト】第32回うきにん杯トップ3デッキ
【デッキリスト】第32回うきにん杯トップ3デッキ
【デッキリスト】第32回うきにん杯トップ3デッキ
(大会の簡易報告はhttp://sipcup.diarynote.jp/201309230046251043/にあります)
 順位、プレイヤー名(敬称略)、デッキは上から画像の順番に対応しています。

1st Place:コイソ(ゼブライカ/ランドロスEX/ビクティニEX)

2nd Place:たっつー(ビリジオンEX/ゲノセクトEX/フワライド)

3rd Place:ぬるぬる(カメックス/ケルディオEX/ブラックキュレムEX)

 デッキリスト公開を快く承諾して下さった方々に感謝申し上げます。
 今回はスタッフでした。デッキも用意していったのですが、ゲスト効果もあっての満員御礼。最近は参加人数が連続して30人を越えています。ありがたい限りですね。

 そして噂のゲストはmepoくん! 初の道外ゲスト、しかも日本代表経験者とあって、特にジュニアにはすごく刺激になったのではないでしょうか。
 とりわけうれしかったのは、対戦中にmepoくんの周りにずっとギャラリーができていたことです。今までのうきにん杯(SIP杯)ではほとんど見られなかった光景ですが、上手い人のプレイを見るのは大事なことです。
 今後も、決勝トーナメントは観戦者が増えるといいですね(でもミニトーナメントも楽しいものね……w)。
 はるばる来てくれたmepoくんには感謝です!

 今回はスタッフ的には非常に平和な大会でしたが、裁定の面では忙しかった大会でもあります。
 個人的にはあまり厳しい裁定は出したくないので、カード引きすぎ、サイド取り忘れ、使えないワザを使った等々にはくれぐれも注意してください。12月には公式大会も控えています。ささいなことでペナルティを受けないように、身近なところから気をつけていきましょう。

 会場の定員やばいよ問題ですが、以前に使っていた部屋(つどいAとB)は椅子が足りてもテーブル数が不足していて、いまの部屋より大きいのは娯楽室になります。キャパは充分ですが、和室形式なので椅子がなく、靴を脱いで畳に長時間座るのを考慮するとなかなか採用は難しいです(しかも使用料高いし……)。
 中央区民センターは立地が良いので気に入っているのですが、会場問題は今後の課題になるかもしれません(あと数回は様子見でいまの部屋です)。
 それでも、毎回これだけの参加者が集まるのはとてもうれしく思います。いつもご参加いただき本当にありがとうございます!
 極めて好意的に言えば、ポケカ公式が気まぐれなのは以前からのことです。ルール変更の是非は言い尽くされた気もするので、もう言うことはありません。

 個人的に寂しさを感じるのは、キャッチャーのあるゲームの面白さです。あるいは、面白い部分です。
 キャッチャーがあってなお、環境には複数の進化デッキが存在していました。もちろん大半は強力なとくせい持ちポケモンでしたし、進化ポケモンの可能性を狭めていたのは間違いないでしょう。

 ただ意外と見逃されがちなのは、キャッチャーの雨をかいくぐって進化を立てることを可能にしている、構築とプレイングのノウハウです。
 以前にも似たようなことを書いた気がするのですが、たとえばサザンダークやカメケルなどは、たねの置き方と進化のさせ方の上手い下手だけで勝率が大幅に変わります。キャッチャーの消滅に快哉を叫ぶ前に、そもそも進化デッキの回し方が正確だったのか。僕個人は、まったく頷ける自信がありません。

 また、テンポとサイド数管理の重要性は、キャッチャーゲーの中でかなりクローズアップされましたし、研究が進んだ部分だとも思います。
 特にサイド数管理の面では、EXが絡んだことで、各デッキともゲームプランが非常に重要になっていました。それらは特に、たね系デッキの構築に(もちろん進化デッキにもですが)大きな影響を与えていました。
 構築の段階でゲームプランが描けているデッキは間違いなく強いですし、優秀なデッキはレシピにそれが表れます。個人的に、たとえばダークライはそれが非常に顕著なデッキだと感じていました。

 同意を得られるかはわかりませんが、BW環境は、過去のポケカの環境の中でも、色々な面で難しい部類に入るだろうと思います。
 確かにキャッチャーのカードパワーは異常すぎるものがありました。それでも、だからこそ、カードの可能性は狭めたかもしれないけれど、戦略の可能性ならば新しい部分を開拓していたのではないかと、改めて思います。

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索