【翻訳】タッグチームをちょっと覗き見!
2018年12月9日 ポケモンカードゲーム コメント (1)
タッグボルトが発売され、早くもタッグチームGXの強さが話題になっています。
しかし実は、今回のタッグチーム、別の面でも話題になっていました。
ご存じの通り、日本と海外ではポケカの発売サイクルに数か月ほどズレがあります。
が、今回、ポケカ史上で恐らく初めて、日本語と外国語で同時に新カードが公式発表されたのです(実際の発売日はもう少し後ですが)。
今回の翻訳は、ポケカ海外公式に掲載された、タッグチームGXの特集コラム。
クリーチャーズ・長島ゲームディレクターと、イラストレーターの有田さんのインタビューもあり、
単なるカード紹介に留まらない、とてもステキな記事になっています。
いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
読みやすさを考慮して、訳文の省略や改行の変更を行った箇所があります。
(今回も例によって無許可翻訳なので、何かあればすぐに削除します。画像はポケカ公式・ポケカ海外公式から)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
https://www.pokemon.com/us/pokemon-news/take-a-peek-at-tag-team-cards/
Take a Peek at TAG TEAM Cards
November 30, 2018
ポケモンたちがペアを組んで、前代未聞のパワーを持った「タッグチーム」としてポケカに登場だ! 途方もないHPと凄まじいワザを手に、どんなバトルにも駆けつける。そしてタッグチームはすべてポケモンGXだから、GXワザだって使えちゃう! でも、タッグチームは何が何でも守り抜こう。倒されると、サイドを3枚も取られちゃうぞ!
キミがもうすぐ使えるようになるタッグチームのポケモンGXを、ここから2週間にわたって取り上げるよ。
そしてさらに、パワフルなカードを創り上げたポケカの制作チームのメンバーにも、話を聞いてみよう!
〔訳注:原文では数日ごとに、ピカチュウ&ゼクロムから記事が更新されていた〕
タッグチームのカードは、2019年2月1日に発売予定の新エキスパンション、“Sun & Moon—Team Up”に入っているよ! 取扱いのあるお店やポケモンセンターで、必ずゲットしよう!
▼ピカチュウ&ゼクロムGX
どんなに体のサイズが違っていても、ピカチュウとゼクロムは、どんなバトルでも戦えちゃう! ワザ「フルドライブ」は、相手に大ダメージを与えつつ、自分の雷ポケモン1匹にエネルギーを一気につけられるワザ。
そしてエネルギーをこの「ピカチュウ&ゼクロムGX」につければ、タッグチームだけの特別な“チームボーナス”を解き放つことができるんだ!
すべてのタッグチームのポケモンGXは、エネルギーが多くついていればさらに強力になるGXワザを持っている。「タッグボルトGX」は、雷エネルギーが3枚ついていれば、相手に200ダメージ。そして、もしも3枚多く、つまり合計6枚の雷エネルギーがついていれば、相手のバトル場に200ダメージ、さらに相手のベンチポケモン1匹にも170ダメージを与えることができるんだ。
タイミングを見はからって使えば、相手の強力なポケモン2匹を同時にノックアウト! 「ピカチュウ&ゼクロムGX」がバトルに登場すれば、対戦相手はびっくりすること間違いなしだ!
このエネルギーあふれる2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
これまでのポケモンGXでは、基本的に、あくまでも対戦という観点から面白いロジックやギミックをGXワザに盛り込んで、ゲームを盛り上げることに専念してきました。しかし最近になって、私たちがふと思ったのは、ポケモンとトレーナーの関係はこれまでもたくさん描かれてきたのに、別々のポケモン同士の関係はどうだっただろう、ということでした。
そしてその考えをベースに、ファンの方々にとって、面白くて、意外で、そしてドリームチームのような、ポケモンたちの素敵なコンビネーションをたくさん考えてきました。
今回のテーマは、対戦という観点以外でポケモンたちを表現する、特別な方法を見つけ出すことです。私たちは今回、新しいタイプのGXワザを取り入れました。追加のエネルギーがついていれば、ワザがさらに強くなるというものです。これによって、単体のカードとしては、これまでのどんなカードよりも強力になりました。これはタッグチームのポケモンGXだけの特徴です。
最初のタッグチームは、絶対にピカチュウのカードにしようと思っていました。世界中でこれほど愛されているポケモンですから。そしてこの組み合わせでは、わくわく、どきどきさせるような、そして身体のサイズが大きく違うポケモンにしよう、なおかつ、同じタイプ同士で、関係性が表現できる組み合わせにしようと考えたのです。考え抜いた結果、ピカチュウとゼクロムをカード化することに決めました。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
ピカチュウというのは、ポケモンの愛らしさを一身に表現するポケモンです。一方でゼクロムは、かっこよさとはどういうことかを体現したポケモンです。この2匹の特徴を表すうまいポーズを見つけ出すのにかなりの時間を使いました。
ゼクロムの大きなサイズと黒い色、そしてピカチュウの小さなサイズと黄色、この対比で存在感を出しつつ、それぞれ目立たせることのできる、とても良いバランスをバッチリ見つけられたと思っています。
▼コイキング&ホエルオーGX
コイキングといえば、ただ弱いだけというイメージかもしれない。だけど、ホエルオーとコンビを組めば、そのパワフルさは間違いなしだ。「コイキング&ホエルオーGX」のHPは何と300! ワザも負けず劣らずドデカいぞ。
ワザ「スーパースプラッシュ」は、エネルギーはたくさん必要だけど、そのぶんダメージも強烈。そして「キングザブーンGX」は、文字通りの大洪水を引き起こしてしまうワザだ。水エネルギーがじゅうぶんについていれば、大波が対戦相手の場を飲み込んで、相手のベンチポケモンすべてに100ダメージを与えるぞ!
水のパワーを使いこなすこの2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのテーマは、2匹のポケモンがドリームチームを結成して、ともに戦う、というものです。そして私たちも、ポケカでしかできない、プレイヤーをあっと言わせるような組み合わせを送り出したかったのです。
チームを組んだらいったいどんなワザを使うんだろうか、そういう想像力をかき立ててくれるコンビに、私たちは的を絞りました。この2匹は、最大のポケモンと最弱のポケモンというあまりにもミスマッチなコンビです。しかし、だからこそ、私たちはこれがタッグチームにぴったりだと感じたのです。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
水タイプのポケモンは、水中の場面を描いてしまうとあまり面白みがなくなってしまうので、ここではコイキングを飛び跳ねさせています。そして海水がホエルオーの大きな口の中に流れ込む様子を描くことで、一瞬の躍動感を表現しました。でも皆さん、どうかコイキングが水に飲まれませんようにと、ぜひ祈っていて下さいね!
▼セレビィ&フシギバナGX
このセレビィとフシギバナほど、自信たっぷりなポケモンのコンビに出会ったことはないはずだ。でも、この2匹が力をあわせたタッグチームを見れば、対戦相手はきっと、この2匹がこんなに自信ありげな理由がすぐにわかる。
ワザ「きけんなかふん」は、ダメージ自体はあまり大きくないけれど、相手のバトルポケモンを、やけど、こんらん、そしてどく状態にしてしまう。そのままにしておくと、ダメージはどんどん大きくなるぞ。
でも「エバーグリーンGX」こそ、本当にゲームの状況を変えてしまえるワザだ。180というダメージだけでも強烈だけど、さらにおまけで、セレビィ&フシギバナGXのHPをすべて回復させることができる。しかも、草エネルギーがもう1枚ついていれば、“チームボーナス”がついてくる。なんとトラッシュをすべて山札に戻すことができるんだ! カードすべてが一瞬にして元通りになれば、ゲームの行方はたちまちキミのものだ。
この力強い2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
私たちは、セレビィとフシギバナが森の守護者になっている情景を思い描きました。実際、2匹のための背景ストーリーまで創り上げたのです。森の管理人をしているフシギバナのもとを、未来からやってきたセレビィが訪れます。そして2匹は、森の平和を守り、さらに森が豊かに生い茂るよう、力を合わせることにするのです。実は別のイラストレーターさんには、この2匹の出会いの場面を描いてもらいました。近いうちにお見せできればと思います。
〔※訳注:出会いの場面はスペシャルアート版として登場〕
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
このイラストの元になったコンセプトは、2人のプロレスラーが横並びに立って、腕と腕を組んでいる、というものです。なのでフシギバナのツルを、あたかも腕のように見立てて、セレビィの手とからませています。セレビィはいつも宙に浮いているポケモンなので、この場面を描くのは難しくありませんでした。
▼ゲンガー&ミミッキュGX
ハロウィンはもう終わったけれど、ゲンガ―とミミッキュは足を止めずに忍び寄ってくる。とっても怖い「ゲンガ―&ミミッキュGX」がバトルに登場したら、思わず背筋も凍ってしまうはずだ。特に、手札にたくさんのトレーナーズを抱えた対戦相手なんかは。ワザ「ポルターガイスト」は、相手の手札のトレーナーズの数×50ダメージを与えるぞ。
ワザ「ホラーハウスGX」は、ダメージはないけれど、次のターン、相手は手札からどんなカードも出すことができない。相手の対戦プランはきっとガタガタだ。さらに超エネルギーがもう1枚ついていれば、お互いのプレイヤーは、手札が7枚になるまでカードを必ず引かなければいけない。ということはつまり、相手はもっとたくさんのトレーナーズを手札に抱えることになる。「ポルターガイスト」との相性もバツグンだ。
この恐ろしい2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのカードでコンビにするポケモンについては、熟考に熟考を重ねました。単純に強いだけのカードにするのではなく、新しいゲームプレイのあり方をプレイヤーに届けたかったのです。ゲンガ―&ミミッキュのカードは、何よりも、そのコンセプトの実現のために制作されました。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
この2匹のサイズの違いは、絶対に、多くの人が思うよりも大きいだろうと思います。また、この2匹はどちらも、耳もしくはツノが飛び出ているという特徴があって、またどちらも、ちょっと不気味な雰囲気を醸し出しています。なのでこの2匹は、月明かりの夜を背景にするのが良いだろうと感じました。
〔訳注:ミミッキュの身長は0.2m。ゲンガ―は1.5m〕
▼ラティアス&ラティオスGX
伝説のポケモンは、それだけでもとてもパワフル。でも、ラティアスとラティオスほどのポケモンが力を合わせれば、そのパワーはもう止められない! むげんポケモンの強力なコンビネーションがポケカに登場だ。
タッグチームの「ラティアス&ラティオスGX」は猛スピードでバトルに飛び込むやいなや、ワザ「バスターパージ」で、ほぼすべてのポケモンを一撃で倒してしまうぞ! ワザでエネルギーをトラッシュしてしまったあとは、タッグチームの「エアロユニットGX」でエネルギーを補充してまた攻撃しよう。
さらに追加のエネルギーがついていれば、“チームボーナス”として、1ターンのあいだ相手の攻撃から身を守ることができる。2匹の伝説のポケモンの力を存分に引き出そう!
この2匹のむげんポケモンについて、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのコンビは、プレイヤーにとって、直感的にわくわくするようなものであってほしいと思っていました。その一方でまた、そのコンビが力を合わせるに至るまでにどんな物語があったのかを考えたかったのです。
私たちは、2匹のポケモンが持ちうるいろいろな関係性を、様々な方向から探りました。たとえば、協力関係、仲間やライバルかどうか、お互いどのくらい呼吸を合わせられるか、一緒に戦ったときのパワーは、単純に力を足しただけのときよりどのくらい大きくなるか、そして、一緒に戦ったとき、どんなワザを繰り出すことができるのか。
お互いに似ていないポケモン同士のコンビはたくさん思いつきました。なので逆に、このタッグチームのカードでは、お互いによく似たポケモン同士にしようと決めたのです。それが、ラティアスとラティオスを選んだ理由でした。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
この2匹はもともと一緒にいるポケモンですし、コンビを組むのは自然なことです。このタッグチームがより力強く見えるように、超高速で空を飛び、衝撃波を起こしている様子を絵にしました。
▼イーブイ&カビゴンGX
かたや2メートルを超す身長と0.5トンの体重、かたや30センチほどのちっぽけな体と、6キロをちょっと超すだけの体重。カビゴンとイーブイは正反対のサイズのポケモンだけど、2匹の連携はバッチリだ。タッグチーム「イーブイ&カビゴンGX」は超ド級の破壊力!
ワザ「おうえん」は、手札からエネルギーを1枚、場のポケモンにつけられる。場をあっという間にエネルギーでいっぱいにできるワザだ。「ダンププレス」は、そのままでも120ダメージと強力だけど、相手が進化ポケモンなら、さらに追加で120ダメージを与えられるぞ。
それでも物足りないなら、ワザ「メガトンフレンズGX」だ。相手に210ものダメージを与えて、もしもエネルギーが追加で1枚でもついていれば、手札が10枚になるまでカードを引くことができる。相手に強烈な一撃をお見舞いして、さらに次のターンに備えて手札を一気に蓄えれば、勝負はもうキミのものだ!
このふわふわなフレンズの2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
でこぼこコンビというアイディアはありふれたものではありますが、私たちは、このカードでこそ、それを表現したかったのです。体がどーんと大きくてのんきなカビゴンと、すばしっこくて活発で、キュートなイーブイ。2匹のポケモンが、それぞれ違っていればいるほど、お互いの関係性というのはイメージしやすいものです。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
このカードでは、カビゴンののんびりした雰囲気とイーブイの可愛らしい感じを、同時に捉えようとしました。カビゴンが空気を切り裂きながら対戦相手にのしかかろうとする様子を描くことで、カビゴンの重さを表現しつつ、この2匹が一緒に戦っているという感覚を伝えたかったのです。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
以上になります。お読みいただきありがとうございました。
長島さん、有田さんのコメントは、プレイヤー目線で見てもいろいろな発見があります。個人的に、セレビィ&フシギバナの有田さんのコメントがとても面白かったですw
以前からたびたびインタビュー記事を翻訳してきましたが、
これ、日本語で読ませてよ(日本側にも載せてよ)と思わずにはいられませんね。ポケカ国内公式も、最近はいろいろな企画をやっていますが、こんな企画が英語でしか読めないのは流石にもったいない……といつも思います。
しかし実は、今回のタッグチーム、別の面でも話題になっていました。
ご存じの通り、日本と海外ではポケカの発売サイクルに数か月ほどズレがあります。
が、今回、ポケカ史上で恐らく初めて、日本語と外国語で同時に新カードが公式発表されたのです(実際の発売日はもう少し後ですが)。
今回の翻訳は、ポケカ海外公式に掲載された、タッグチームGXの特集コラム。
クリーチャーズ・長島ゲームディレクターと、イラストレーターの有田さんのインタビューもあり、
単なるカード紹介に留まらない、とてもステキな記事になっています。
いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
読みやすさを考慮して、訳文の省略や改行の変更を行った箇所があります。
(今回も例によって無許可翻訳なので、何かあればすぐに削除します。画像はポケカ公式・ポケカ海外公式から)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
https://www.pokemon.com/us/pokemon-news/take-a-peek-at-tag-team-cards/
Take a Peek at TAG TEAM Cards
November 30, 2018
ポケモンたちがペアを組んで、前代未聞のパワーを持った「タッグチーム」としてポケカに登場だ! 途方もないHPと凄まじいワザを手に、どんなバトルにも駆けつける。そしてタッグチームはすべてポケモンGXだから、GXワザだって使えちゃう! でも、タッグチームは何が何でも守り抜こう。倒されると、サイドを3枚も取られちゃうぞ!
キミがもうすぐ使えるようになるタッグチームのポケモンGXを、ここから2週間にわたって取り上げるよ。
そしてさらに、パワフルなカードを創り上げたポケカの制作チームのメンバーにも、話を聞いてみよう!
〔訳注:原文では数日ごとに、ピカチュウ&ゼクロムから記事が更新されていた〕
タッグチームのカードは、2019年2月1日に発売予定の新エキスパンション、“Sun & Moon—Team Up”に入っているよ! 取扱いのあるお店やポケモンセンターで、必ずゲットしよう!
▼ピカチュウ&ゼクロムGX
どんなに体のサイズが違っていても、ピカチュウとゼクロムは、どんなバトルでも戦えちゃう! ワザ「フルドライブ」は、相手に大ダメージを与えつつ、自分の雷ポケモン1匹にエネルギーを一気につけられるワザ。
そしてエネルギーをこの「ピカチュウ&ゼクロムGX」につければ、タッグチームだけの特別な“チームボーナス”を解き放つことができるんだ!
すべてのタッグチームのポケモンGXは、エネルギーが多くついていればさらに強力になるGXワザを持っている。「タッグボルトGX」は、雷エネルギーが3枚ついていれば、相手に200ダメージ。そして、もしも3枚多く、つまり合計6枚の雷エネルギーがついていれば、相手のバトル場に200ダメージ、さらに相手のベンチポケモン1匹にも170ダメージを与えることができるんだ。
タイミングを見はからって使えば、相手の強力なポケモン2匹を同時にノックアウト! 「ピカチュウ&ゼクロムGX」がバトルに登場すれば、対戦相手はびっくりすること間違いなしだ!
このエネルギーあふれる2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
これまでのポケモンGXでは、基本的に、あくまでも対戦という観点から面白いロジックやギミックをGXワザに盛り込んで、ゲームを盛り上げることに専念してきました。しかし最近になって、私たちがふと思ったのは、ポケモンとトレーナーの関係はこれまでもたくさん描かれてきたのに、別々のポケモン同士の関係はどうだっただろう、ということでした。
そしてその考えをベースに、ファンの方々にとって、面白くて、意外で、そしてドリームチームのような、ポケモンたちの素敵なコンビネーションをたくさん考えてきました。
今回のテーマは、対戦という観点以外でポケモンたちを表現する、特別な方法を見つけ出すことです。私たちは今回、新しいタイプのGXワザを取り入れました。追加のエネルギーがついていれば、ワザがさらに強くなるというものです。これによって、単体のカードとしては、これまでのどんなカードよりも強力になりました。これはタッグチームのポケモンGXだけの特徴です。
最初のタッグチームは、絶対にピカチュウのカードにしようと思っていました。世界中でこれほど愛されているポケモンですから。そしてこの組み合わせでは、わくわく、どきどきさせるような、そして身体のサイズが大きく違うポケモンにしよう、なおかつ、同じタイプ同士で、関係性が表現できる組み合わせにしようと考えたのです。考え抜いた結果、ピカチュウとゼクロムをカード化することに決めました。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
ピカチュウというのは、ポケモンの愛らしさを一身に表現するポケモンです。一方でゼクロムは、かっこよさとはどういうことかを体現したポケモンです。この2匹の特徴を表すうまいポーズを見つけ出すのにかなりの時間を使いました。
ゼクロムの大きなサイズと黒い色、そしてピカチュウの小さなサイズと黄色、この対比で存在感を出しつつ、それぞれ目立たせることのできる、とても良いバランスをバッチリ見つけられたと思っています。
▼コイキング&ホエルオーGX
コイキングといえば、ただ弱いだけというイメージかもしれない。だけど、ホエルオーとコンビを組めば、そのパワフルさは間違いなしだ。「コイキング&ホエルオーGX」のHPは何と300! ワザも負けず劣らずドデカいぞ。
ワザ「スーパースプラッシュ」は、エネルギーはたくさん必要だけど、そのぶんダメージも強烈。そして「キングザブーンGX」は、文字通りの大洪水を引き起こしてしまうワザだ。水エネルギーがじゅうぶんについていれば、大波が対戦相手の場を飲み込んで、相手のベンチポケモンすべてに100ダメージを与えるぞ!
水のパワーを使いこなすこの2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのテーマは、2匹のポケモンがドリームチームを結成して、ともに戦う、というものです。そして私たちも、ポケカでしかできない、プレイヤーをあっと言わせるような組み合わせを送り出したかったのです。
チームを組んだらいったいどんなワザを使うんだろうか、そういう想像力をかき立ててくれるコンビに、私たちは的を絞りました。この2匹は、最大のポケモンと最弱のポケモンというあまりにもミスマッチなコンビです。しかし、だからこそ、私たちはこれがタッグチームにぴったりだと感じたのです。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
水タイプのポケモンは、水中の場面を描いてしまうとあまり面白みがなくなってしまうので、ここではコイキングを飛び跳ねさせています。そして海水がホエルオーの大きな口の中に流れ込む様子を描くことで、一瞬の躍動感を表現しました。でも皆さん、どうかコイキングが水に飲まれませんようにと、ぜひ祈っていて下さいね!
▼セレビィ&フシギバナGX
このセレビィとフシギバナほど、自信たっぷりなポケモンのコンビに出会ったことはないはずだ。でも、この2匹が力をあわせたタッグチームを見れば、対戦相手はきっと、この2匹がこんなに自信ありげな理由がすぐにわかる。
ワザ「きけんなかふん」は、ダメージ自体はあまり大きくないけれど、相手のバトルポケモンを、やけど、こんらん、そしてどく状態にしてしまう。そのままにしておくと、ダメージはどんどん大きくなるぞ。
でも「エバーグリーンGX」こそ、本当にゲームの状況を変えてしまえるワザだ。180というダメージだけでも強烈だけど、さらにおまけで、セレビィ&フシギバナGXのHPをすべて回復させることができる。しかも、草エネルギーがもう1枚ついていれば、“チームボーナス”がついてくる。なんとトラッシュをすべて山札に戻すことができるんだ! カードすべてが一瞬にして元通りになれば、ゲームの行方はたちまちキミのものだ。
この力強い2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
私たちは、セレビィとフシギバナが森の守護者になっている情景を思い描きました。実際、2匹のための背景ストーリーまで創り上げたのです。森の管理人をしているフシギバナのもとを、未来からやってきたセレビィが訪れます。そして2匹は、森の平和を守り、さらに森が豊かに生い茂るよう、力を合わせることにするのです。実は別のイラストレーターさんには、この2匹の出会いの場面を描いてもらいました。近いうちにお見せできればと思います。
〔※訳注:出会いの場面はスペシャルアート版として登場〕
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
このイラストの元になったコンセプトは、2人のプロレスラーが横並びに立って、腕と腕を組んでいる、というものです。なのでフシギバナのツルを、あたかも腕のように見立てて、セレビィの手とからませています。セレビィはいつも宙に浮いているポケモンなので、この場面を描くのは難しくありませんでした。
▼ゲンガー&ミミッキュGX
ハロウィンはもう終わったけれど、ゲンガ―とミミッキュは足を止めずに忍び寄ってくる。とっても怖い「ゲンガ―&ミミッキュGX」がバトルに登場したら、思わず背筋も凍ってしまうはずだ。特に、手札にたくさんのトレーナーズを抱えた対戦相手なんかは。ワザ「ポルターガイスト」は、相手の手札のトレーナーズの数×50ダメージを与えるぞ。
ワザ「ホラーハウスGX」は、ダメージはないけれど、次のターン、相手は手札からどんなカードも出すことができない。相手の対戦プランはきっとガタガタだ。さらに超エネルギーがもう1枚ついていれば、お互いのプレイヤーは、手札が7枚になるまでカードを必ず引かなければいけない。ということはつまり、相手はもっとたくさんのトレーナーズを手札に抱えることになる。「ポルターガイスト」との相性もバツグンだ。
この恐ろしい2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのカードでコンビにするポケモンについては、熟考に熟考を重ねました。単純に強いだけのカードにするのではなく、新しいゲームプレイのあり方をプレイヤーに届けたかったのです。ゲンガ―&ミミッキュのカードは、何よりも、そのコンセプトの実現のために制作されました。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
この2匹のサイズの違いは、絶対に、多くの人が思うよりも大きいだろうと思います。また、この2匹はどちらも、耳もしくはツノが飛び出ているという特徴があって、またどちらも、ちょっと不気味な雰囲気を醸し出しています。なのでこの2匹は、月明かりの夜を背景にするのが良いだろうと感じました。
〔訳注:ミミッキュの身長は0.2m。ゲンガ―は1.5m〕
▼ラティアス&ラティオスGX
伝説のポケモンは、それだけでもとてもパワフル。でも、ラティアスとラティオスほどのポケモンが力を合わせれば、そのパワーはもう止められない! むげんポケモンの強力なコンビネーションがポケカに登場だ。
タッグチームの「ラティアス&ラティオスGX」は猛スピードでバトルに飛び込むやいなや、ワザ「バスターパージ」で、ほぼすべてのポケモンを一撃で倒してしまうぞ! ワザでエネルギーをトラッシュしてしまったあとは、タッグチームの「エアロユニットGX」でエネルギーを補充してまた攻撃しよう。
さらに追加のエネルギーがついていれば、“チームボーナス”として、1ターンのあいだ相手の攻撃から身を守ることができる。2匹の伝説のポケモンの力を存分に引き出そう!
この2匹のむげんポケモンについて、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
タッグチームのコンビは、プレイヤーにとって、直感的にわくわくするようなものであってほしいと思っていました。その一方でまた、そのコンビが力を合わせるに至るまでにどんな物語があったのかを考えたかったのです。
私たちは、2匹のポケモンが持ちうるいろいろな関係性を、様々な方向から探りました。たとえば、協力関係、仲間やライバルかどうか、お互いどのくらい呼吸を合わせられるか、一緒に戦ったときのパワーは、単純に力を足しただけのときよりどのくらい大きくなるか、そして、一緒に戦ったとき、どんなワザを繰り出すことができるのか。
お互いに似ていないポケモン同士のコンビはたくさん思いつきました。なので逆に、このタッグチームのカードでは、お互いによく似たポケモン同士にしようと決めたのです。それが、ラティアスとラティオスを選んだ理由でした。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
この2匹はもともと一緒にいるポケモンですし、コンビを組むのは自然なことです。このタッグチームがより力強く見えるように、超高速で空を飛び、衝撃波を起こしている様子を絵にしました。
▼イーブイ&カビゴンGX
かたや2メートルを超す身長と0.5トンの体重、かたや30センチほどのちっぽけな体と、6キロをちょっと超すだけの体重。カビゴンとイーブイは正反対のサイズのポケモンだけど、2匹の連携はバッチリだ。タッグチーム「イーブイ&カビゴンGX」は超ド級の破壊力!
ワザ「おうえん」は、手札からエネルギーを1枚、場のポケモンにつけられる。場をあっという間にエネルギーでいっぱいにできるワザだ。「ダンププレス」は、そのままでも120ダメージと強力だけど、相手が進化ポケモンなら、さらに追加で120ダメージを与えられるぞ。
それでも物足りないなら、ワザ「メガトンフレンズGX」だ。相手に210ものダメージを与えて、もしもエネルギーが追加で1枚でもついていれば、手札が10枚になるまでカードを引くことができる。相手に強烈な一撃をお見舞いして、さらに次のターンに備えて手札を一気に蓄えれば、勝負はもうキミのものだ!
このふわふわなフレンズの2匹について、ポケカを開発している、クリーチャーズ社のゲームデザイナーの人たちに話を聞いてみよう!
――なぜこの2匹を「タッグチーム」のコンビに選んだのですか?
長島敦さん(ゲームディレクター):
でこぼこコンビというアイディアはありふれたものではありますが、私たちは、このカードでこそ、それを表現したかったのです。体がどーんと大きくてのんきなカビゴンと、すばしっこくて活発で、キュートなイーブイ。2匹のポケモンが、それぞれ違っていればいるほど、お互いの関係性というのはイメージしやすいものです。
――まったく異なった2匹のポケモンの特質を、どのように1枚のカードの中に組み入れたのですか?
有田満弘さん(イラストレーター):
このカードでは、カビゴンののんびりした雰囲気とイーブイの可愛らしい感じを、同時に捉えようとしました。カビゴンが空気を切り裂きながら対戦相手にのしかかろうとする様子を描くことで、カビゴンの重さを表現しつつ、この2匹が一緒に戦っているという感覚を伝えたかったのです。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
以上になります。お読みいただきありがとうございました。
長島さん、有田さんのコメントは、プレイヤー目線で見てもいろいろな発見があります。個人的に、セレビィ&フシギバナの有田さんのコメントがとても面白かったですw
以前からたびたびインタビュー記事を翻訳してきましたが、
これ、日本語で読ませてよ(日本側にも載せてよ)と思わずにはいられませんね。ポケカ国内公式も、最近はいろいろな企画をやっていますが、こんな企画が英語でしか読めないのは流石にもったいない……といつも思います。
コメント
東京都のポケカプレーヤーです。
リンクさせていただきました。
相互リンク頂けたら嬉しいです。