【翻訳】対戦時間についてのルールとペナルティ
2015年5月16日コメント (10) 対戦時間と遅延について話題になっている今日この頃ですが、
ドータくんさんがご自身のDNで、海外ルールとガイドラインの対戦時間に関する項目を紹介してくださっています。
http://altsbandai.diarynote.jp/201505150303185134/
原文は全部英語なので、久々に翻訳ブログっぽさを取り戻すべく、該当箇所を翻訳してみました。
向こうのガイドラインってこんなに細かいのか、とびっくりするような内容になっています。
以下の翻訳箇所は、すべて
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/about/tournaments-rules-and-resources/
内のそれぞれのpdfからの抜粋です。
わかりにくいですが、翻訳は別々のpdfからのものが2つ続いており、それぞれ
・総合ルール中の時間制限の項目
・ペナルティガイドライン中の時間制限の項目
からです。
いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
(今回も例によって無許可翻訳なので、何かあればすぐに削除します)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
"Play! Pokemon TCG Rules and Formats"より、時間制限の項目を部分訳
7.時間制限
大会スタッフには、イベントを時間通りに運営する責務がある。運営の補助として、POPは、大会中の様々な場面における時間制限に関するガイドラインを制定した。
〔※訳注:POPはイベントの運営部門。Pokemon Organized Playの略〕
7-1.対戦前の時間制限
対戦に先立って、プレイヤーには、自分のデッキをシャッフルし、また対戦相手に追加のシャッフルやカットを申し出るための時間が、2分間与えられる。この2分間の制限には、マリガンの処理も含まれる。この2分間が経過するまでは、対戦ラウンドを開始してはならない。
〔※訳注:ここでいうマリガンは、初手たね無しのときの引き直し〕
7-2.対戦中の時間制限
デッキサーチやシャッフルといった、対戦中に働くあらゆる効果は、合理的な時間のもと行われなければならない。プレイヤーのサーチやシャッフルの時間が不適切であるとジャッジが感じた場合、該当のプレイヤーは、POPペナルティガイドライン内のゲームテンポの項目の対象となる。プレイヤーのプレイが遅い対戦においては、ジャッジは対戦時間の延長を行ってもよい。延長時間の割り当ては、両プレイヤーに明確に伝達し、またジャッジによって迅速に記録されなければならない。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
"Penalty Guidelines"より、ゲームテンポに関するペナルティ項目を部分訳
7.4.ゲームテンポ
ポケモンカードゲームの対戦進行は、過度に速過ぎることなく、だがてきぱきと行われなければならない。また両プレイヤーは、対戦時間のうち、ほぼ半分の時間を受け取らなければならない。しかしながら、プレイヤーが相手の動きに対応するやり方は、ターンを消化する際のゲームテンポに影響を与える。ジャッジはテンポの変化を注視し、必要ならばこれを修正する。
通常、対戦中の様々なアクションにおける時間制限は、下記のものが適当である。だが、下記の時間は一般的なガイドラインに過ぎない。自ターンの時間を小分けにし、下記の時間制限をすべて使い切ろうとするプレイヤーは、ほぼ間違いなく遅延行為を行っており、非スポーツマン行為として重いペナルティの対象となる。
・カードの効果を処理する、または攻撃する:15秒
・シャッフルと対戦準備を行い、対戦を開始する:2分
・対戦中のシャッフルとデッキサーチ:15秒
・対戦相手の「ターン終了」宣言からターンの開始まで:5秒
・カードを使う前の局面判断:10秒
対戦中にメモを取る行為は、上記と同様の時間のもと行われなければならない。例として、対戦中のデッキサーチ中にメモを取ろうとするプレイヤーは、その効果処理に与えられた15秒以内に行わなければならない。
7.4.1.スロープレイ
プレイヤーは、局面が難解かどうかに関わらず、対戦がてきぱきと進行するようなプレイのため気を配らなければならない。判断に時間をかけ過ぎるプレイヤーは、対戦時間の面において、対戦相手に不利益を与える可能性がある。推奨されるペナルティに加え、ジャッジは、この不利益が是正されるよう、対戦時間の延長を行ってもよい。
スロープレイに対するペナルティは、他のペナルティよりも重さの度合いが早く上がるが、サイドペナルティを超えてはならない。
ゲームテンポの例:スロープレイには下記を含む:
・エネルギーをどのポケモンに貼るか決めるのが遅すぎるとき
・ボール系のカードを使ったあと、どのポケモンを山札から引くか決める上で、不適切な時間を使っているとき
・短時間のうちに何度も繰り返し自分の(または相手の)デッキの枚数を数えたり、トラッシュを確認しているとき
・カードの効果の処理中、デッキや手札やトラッシュを、何度も繰り返し確認しているとき
・てきぱきとしたプレイを妨げるような、無関係な雑談に加わろうとするとき
推奨ペナルティ(初回):
競技レベル低:注意
競技レベル高:警告
〔※訳注:ここでいう競技レベルは、低=店舗大会やローカル大会、高=大規模公式大会を指す〕
7.4.2.急かし行為
急かし行為は、対戦相手に速くプレイさせようとするプレイヤーを対象とする。この行為は対戦相手の集中力を失わせ、間違いを起こしやすくさせる。急かし行為は対戦相手のスロープレイの結果として起こることもあるが、プレイヤーが次のターンに早く進みたくて気が立っているときにも発生する。
ゲームテンポの例:急かし行為には下記を含む:
・山札からカードを引けるよう、相手のターン中でも自デッキの近くに手を置き、ターンがすぐにでも始められると意思表示する行為
・相手のアクションに対し、不愉快な音や言葉を発する行為
・相手の攻撃の段階で、相手がどのワザを使うか宣言をする前に、ワザぶんのダメージや合計ぶんのダメージをポケモンの上に置くことによって、対戦相手を急かす行為
推奨ペナルティ(初回):
競技レベル低:注意
競技レベル高:警告
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
以上になります。お読みいただきありがとうございました。
実は僕自身も知らなかった内容が多く、以前にかえでさんとお話した際、「あっちには対戦前シャッフル2分のガイドラインがあって~」という話に「?」みたいな反応をした記憶がありますw海外記事翻訳している分際でお恥ずかしい限り。
今回の内容は要約すると、
・個々のアクションにはガイドラインとして時間制限があり、超えてはならない。だが、毎回フルに使っていいわけではない(それは遅延とみなされる)。
・遅延は重罰である。同時に、相手を急がせる行為もペナルティ対象である。
・局面が難しいから長く考えます、は許されない(!)。
といったあたりでしょうか。
特に、局面の難解さに関わらず、といった部分は、動きの多い現環境ではなかなかにハードな要求にも見えますw
もっとも、公平かつ厳格に運用してもらうぶんには、こういったガイドラインは必要だし有効なものだと思いますけどね。
ドータくんさんがご自身のDNで、海外ルールとガイドラインの対戦時間に関する項目を紹介してくださっています。
http://altsbandai.diarynote.jp/201505150303185134/
原文は全部英語なので、久々に翻訳ブログっぽさを取り戻すべく、該当箇所を翻訳してみました。
向こうのガイドラインってこんなに細かいのか、とびっくりするような内容になっています。
以下の翻訳箇所は、すべて
http://www.pokemon.com/us/play-pokemon/about/tournaments-rules-and-resources/
内のそれぞれのpdfからの抜粋です。
わかりにくいですが、翻訳は別々のpdfからのものが2つ続いており、それぞれ
・総合ルール中の時間制限の項目
・ペナルティガイドライン中の時間制限の項目
からです。
いつもどおり、訳語の至らなさや誤訳の責任は、すべて僕うきにんに属します。
(今回も例によって無許可翻訳なので、何かあればすぐに削除します)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
"Play! Pokemon TCG Rules and Formats"より、時間制限の項目を部分訳
7.時間制限
大会スタッフには、イベントを時間通りに運営する責務がある。運営の補助として、POPは、大会中の様々な場面における時間制限に関するガイドラインを制定した。
〔※訳注:POPはイベントの運営部門。Pokemon Organized Playの略〕
7-1.対戦前の時間制限
対戦に先立って、プレイヤーには、自分のデッキをシャッフルし、また対戦相手に追加のシャッフルやカットを申し出るための時間が、2分間与えられる。この2分間の制限には、マリガンの処理も含まれる。この2分間が経過するまでは、対戦ラウンドを開始してはならない。
〔※訳注:ここでいうマリガンは、初手たね無しのときの引き直し〕
7-2.対戦中の時間制限
デッキサーチやシャッフルといった、対戦中に働くあらゆる効果は、合理的な時間のもと行われなければならない。プレイヤーのサーチやシャッフルの時間が不適切であるとジャッジが感じた場合、該当のプレイヤーは、POPペナルティガイドライン内のゲームテンポの項目の対象となる。プレイヤーのプレイが遅い対戦においては、ジャッジは対戦時間の延長を行ってもよい。延長時間の割り当ては、両プレイヤーに明確に伝達し、またジャッジによって迅速に記録されなければならない。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
"Penalty Guidelines"より、ゲームテンポに関するペナルティ項目を部分訳
7.4.ゲームテンポ
ポケモンカードゲームの対戦進行は、過度に速過ぎることなく、だがてきぱきと行われなければならない。また両プレイヤーは、対戦時間のうち、ほぼ半分の時間を受け取らなければならない。しかしながら、プレイヤーが相手の動きに対応するやり方は、ターンを消化する際のゲームテンポに影響を与える。ジャッジはテンポの変化を注視し、必要ならばこれを修正する。
通常、対戦中の様々なアクションにおける時間制限は、下記のものが適当である。だが、下記の時間は一般的なガイドラインに過ぎない。自ターンの時間を小分けにし、下記の時間制限をすべて使い切ろうとするプレイヤーは、ほぼ間違いなく遅延行為を行っており、非スポーツマン行為として重いペナルティの対象となる。
・カードの効果を処理する、または攻撃する:15秒
・シャッフルと対戦準備を行い、対戦を開始する:2分
・対戦中のシャッフルとデッキサーチ:15秒
・対戦相手の「ターン終了」宣言からターンの開始まで:5秒
・カードを使う前の局面判断:10秒
対戦中にメモを取る行為は、上記と同様の時間のもと行われなければならない。例として、対戦中のデッキサーチ中にメモを取ろうとするプレイヤーは、その効果処理に与えられた15秒以内に行わなければならない。
7.4.1.スロープレイ
プレイヤーは、局面が難解かどうかに関わらず、対戦がてきぱきと進行するようなプレイのため気を配らなければならない。判断に時間をかけ過ぎるプレイヤーは、対戦時間の面において、対戦相手に不利益を与える可能性がある。推奨されるペナルティに加え、ジャッジは、この不利益が是正されるよう、対戦時間の延長を行ってもよい。
スロープレイに対するペナルティは、他のペナルティよりも重さの度合いが早く上がるが、サイドペナルティを超えてはならない。
ゲームテンポの例:スロープレイには下記を含む:
・エネルギーをどのポケモンに貼るか決めるのが遅すぎるとき
・ボール系のカードを使ったあと、どのポケモンを山札から引くか決める上で、不適切な時間を使っているとき
・短時間のうちに何度も繰り返し自分の(または相手の)デッキの枚数を数えたり、トラッシュを確認しているとき
・カードの効果の処理中、デッキや手札やトラッシュを、何度も繰り返し確認しているとき
・てきぱきとしたプレイを妨げるような、無関係な雑談に加わろうとするとき
推奨ペナルティ(初回):
競技レベル低:注意
競技レベル高:警告
〔※訳注:ここでいう競技レベルは、低=店舗大会やローカル大会、高=大規模公式大会を指す〕
7.4.2.急かし行為
急かし行為は、対戦相手に速くプレイさせようとするプレイヤーを対象とする。この行為は対戦相手の集中力を失わせ、間違いを起こしやすくさせる。急かし行為は対戦相手のスロープレイの結果として起こることもあるが、プレイヤーが次のターンに早く進みたくて気が立っているときにも発生する。
ゲームテンポの例:急かし行為には下記を含む:
・山札からカードを引けるよう、相手のターン中でも自デッキの近くに手を置き、ターンがすぐにでも始められると意思表示する行為
・相手のアクションに対し、不愉快な音や言葉を発する行為
・相手の攻撃の段階で、相手がどのワザを使うか宣言をする前に、ワザぶんのダメージや合計ぶんのダメージをポケモンの上に置くことによって、対戦相手を急かす行為
推奨ペナルティ(初回):
競技レベル低:注意
競技レベル高:警告
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
以上になります。お読みいただきありがとうございました。
実は僕自身も知らなかった内容が多く、以前にかえでさんとお話した際、「あっちには対戦前シャッフル2分のガイドラインがあって~」という話に「?」みたいな反応をした記憶がありますw海外記事翻訳している分際でお恥ずかしい限り。
今回の内容は要約すると、
・個々のアクションにはガイドラインとして時間制限があり、超えてはならない。だが、毎回フルに使っていいわけではない(それは遅延とみなされる)。
・遅延は重罰である。同時に、相手を急がせる行為もペナルティ対象である。
・局面が難しいから長く考えます、は許されない(!)。
といったあたりでしょうか。
特に、局面の難解さに関わらず、といった部分は、動きの多い現環境ではなかなかにハードな要求にも見えますw
もっとも、公平かつ厳格に運用してもらうぶんには、こういったガイドラインは必要だし有効なものだと思いますけどね。
コメント
お読みいただきありがとうございました。競技でありスポーツである、という考え方は、対戦ゲームをやる上では必ず必要なものだと思います。
リンクお返しいたしました。
自分はプレイングが遅いので、スロープレイが参考になりました。問題になる行為が具体的に書いてあるので、どこを直せばよいかがわかりました。自分の記憶力と判断力です。
リンクいただきます。
お読みいただきありがとうございます。
判断やプレイの速度は、デッキに慣れれば慣れるほど早くなる(練習していると同じような局面が何度も出てくるため)ので、上げられる余地はかなりあると思います。
リンクお返しいたしました。
現環境にあった本ルールの適用の仕方が今後気になりますね。
大会参加の機会があれば現環境の様子をレポしようと思ってます。
こちらこそ、ルール項目のご紹介ありがとうございました。
向こうの環境でも1ターンが長くなるのは間違いないので、ルールの運用は気になります。現地レポを楽しみにしています。
海外はこうした細かいルールがあるのを初めて知りました。
日本のジャッジは、大会によって、判断基準も曖昧ですし、ルール整備が大切ですね。
ジャッジが明確でないとプレイヤーが困ると思うのですが、いかがお考えですか?
お読みいただきありがとうございます。
今はフロアルール(公式ウェブサイトにpdf)があるので、公式イベントのジャッジングは基本的にそれに基づいて行われているはずです。
もちろん、ジャッジ側の知識の均一性や公平性は必要ですが、ジャッジの教育にもコストがかかるので、無料で大会を開催しているポケカだとそれはかなりの難題だな、とも思います。
一方でプレイヤーの側も、ジャッジを叩くわりにフロアルールPDFの存在を知らない人がいたり、ネット上で騒ぐだけで公式のお問い合わせフォームに触りさえしなかったりと、ジャッジに協力しようとする動きがいまいち欠けてるかな、と感じます。
簡単な解決策があるわけではない問題なので、プレイヤーとしては、まずはジャッジに文句を言うだけでなく、協力や提案をしていくような姿勢も大切かなと思います。
サイド差つけて遅延する問題だけでなく、対戦時間の公平性って所も注意されているところが良いですね。
その考えの下では、勝っていても、負けていても迅速なプレイが必要ですね。
リンクいただきました。
お読みいただきありがとうございました。
このガイドラインに関しては、海外株ポケ側のスタンスというか思想が如実に現れていて、個人的にかなり感心しています(状況を考慮せず絶対に同じ時間で、というのは、一面的に見れば杓子定規なのでしょうが、ある意味では最強の公平性だと思います)。
リンクお返しいたしました。