デッキを載せることについて
2016年9月4日 ポケモンカードゲーム コメント (4)WCS2016も無事に終わり、日本代表はジュニアとマスターでそれぞれ優勝という最高にマジカルな結果で幕を閉じました。
前回日記のメタ読みに対する反省会は、僕の脳内で完結したので特にありません。
と言いつつもひとつだけ言い訳をするならば、ゲッコウガ/ファイアローについてです。
うきにんさんに限って言えば、何となく存在は知っていてもサンプルリストが見つからなかったので、諦めてまるっきり放置していたデッキです。
しかしながらこのデッキ、実はWCS開催の1週間以上も前に、ネット上に登場していたのでした。
"Cut or Tap"という会員制ポッドキャストの、動画紹介ページ。
ttps://cutortap.com/2016/08/cut-or-tap-pro-podcast-episode-5/
完全に見落としていました。これに気づいたのはWCS開催2日前、前回エントリを書いた直後。60cardsの有料記事でこれが紹介されていたからです。
そしておそらく、アメリカ勢の多くは、この情報を知っていたはずなのです。
(日本勢の中にも、知っていた人はいたと思います)
ある意味で、現代ポケカの一側面は、デッキや戦術をめぐる情報戦です。
たとえばドイツ選手権のデッキリストが公開されなければ、WTBがここまで有名になることはなかったでしょう。
逆に、今年の春に国内で部分的に話題になっていたメガタブンネは、草の根デッキ情報が外に出ない、という日本特有の事情から、WCSでは海外勢へのサプライズとして非常に機能しました。
とはいえ、そこまで限定的な状況に限らずとも、
デッキリストは、多くのプレイヤーにとって、とても有益な情報になります。
ポケカ情報サイトの人たちは経験則として知っていますが、
デッキリストの有無で、記事の閲覧数は2倍以上違います。そして、デッキリストはあればあるだけ閲覧数が増えるのです。
(なので、たいていの有料記事はデッキリストの直前で無料部分を切ります)
それだけ、情報としてのデッキリストの価値は高いのです。
ただし、デッキリストの価値は人によって違います。
ポケカ初心者の方にとっては、デッキリストをぽんと見せられるよりも、ティーチングのような形で教えてもらう方が、上達の近道だと思います。
逆に上級者の方にとっては、もっとピンポイントで細かな情報の方が必要なはずです。
デッキリストを一番必要とするのは、中級者くらいのプレイヤーのはずなのです。
デッキリストは、そういったプレイヤーの方々にとって、デッキをよりよくする上で、格好のサンプルになるはずだからです。
僕は個人的に、この観点が日本国内の、特にプレイヤー間には決定的に欠けていると思います。
このところ、オーガナイザーの方々が初心者イベントやティーチングに非常に積極的に動かれている様子を見ます。
その行動自体はすばらしいと思いますが、
さてポケカの基本を教えられた初心者の方が、次にステップアップするにはどうすればいいか?
国内には、その時に参考にすべきデッキや情報が、ほとんどありません。
情報を持っているはずのプレイヤーたちは、DNやTwitterで断片的な内容を出すばかりです。
この点に関していえば、皮肉なことに、一番ためになるのが、ポケカ公式サイトのデッキレシピ公開です。
ポケカの公式サイトがこうしてデッキ情報を発信しているのは、もっともっと評価されるべきだと思います。
特に、公式大会上位入賞レシピまで公開するようになったのは、心底すばらしいの一言です。
(ちなみに、ポケカ公式サイト良いじゃん!と思ったら、お問い合わせフォームからコメントしてあげるのが一番効果的なようです)
しかしながら、プレイヤー側とて、情報に閉鎖的なばかりではありません。
たとえばトムリンさん、何とWCS日本勢のデッキを紹介して下さっています。
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608271405042371/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608282250198027/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608292156299108/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608301941293863/
おそらくプレイヤー本人たちから直接情報を集めて下さったと思うのですが、その行動力には本当に頭の下がる思いです。
ご自身やご家族の調整結果を踏まえたコメントも、非常に参考になります。
また、北海道のプレイヤーには欠かせないカードランド時和さんのブログも、デッキ情報源としてとてもためになります。
http://tokiwa.diarynote.jp/
お店で行われた大会の上位デッキが定期的に掲載されています。かなりの労力だと思うのですが、プレイヤーにとって、これほどありがたい情報はありません。
WCS前に行われたカードゲームエキスポでも、ポケカの上位デッキが紹介されていました。
https://twitter.com/drasuta_pokeca
これを見たとき、さすがTCG専門店の主催だけあって、プレイヤーの需要を熟知しているな、と感じました。
このTwitterには前回エントリでも触れましたが、優秀なデッキをこれだけまとめて見られる機会はそうそうありません。
日記の終わりに、
別に自分がどうこうというわけではないのですが、
もともと僕がSIP杯を(うきにん杯→現メガアローゼン杯)札幌で始めたときも、
上位デッキ公開は絶対やろう、と思っていましたし、現にずっとそうしていました。
それは、何でポケカって上位デッキが公開されないんだろう?という素朴な疑問からでした。
僕がとっくの昔に主催を離れてからも、それが続いていることをありがたく思いますし、
上述のカードランド時和さんを含め、地元の北海道ではそれが普通になってくれていて、結構うれしく思っています。
前々から書こうと思っていた話題のわりに、
何だかとりとめのない内容になってしまいました。
あくまで個人的な印象ですが、今のポケカは、遊びの環境として、けっこう良い状態にあると思います。
自分にできることは限られますが、せっかく情報の発信源を持っているのだから、少しでもためになるものが書けたら、とポケカ界の片隅でひっそりと思っています。
前回日記のメタ読みに対する反省会は、僕の脳内で完結したので特にありません。
と言いつつもひとつだけ言い訳をするならば、ゲッコウガ/ファイアローについてです。
うきにんさんに限って言えば、何となく存在は知っていてもサンプルリストが見つからなかったので、諦めてまるっきり放置していたデッキです。
しかしながらこのデッキ、実はWCS開催の1週間以上も前に、ネット上に登場していたのでした。
"Cut or Tap"という会員制ポッドキャストの、動画紹介ページ。
ttps://cutortap.com/2016/08/cut-or-tap-pro-podcast-episode-5/
完全に見落としていました。これに気づいたのはWCS開催2日前、前回エントリを書いた直後。60cardsの有料記事でこれが紹介されていたからです。
そしておそらく、アメリカ勢の多くは、この情報を知っていたはずなのです。
(日本勢の中にも、知っていた人はいたと思います)
ある意味で、現代ポケカの一側面は、デッキや戦術をめぐる情報戦です。
たとえばドイツ選手権のデッキリストが公開されなければ、WTBがここまで有名になることはなかったでしょう。
逆に、今年の春に国内で部分的に話題になっていたメガタブンネは、草の根デッキ情報が外に出ない、という日本特有の事情から、WCSでは海外勢へのサプライズとして非常に機能しました。
とはいえ、そこまで限定的な状況に限らずとも、
デッキリストは、多くのプレイヤーにとって、とても有益な情報になります。
ポケカ情報サイトの人たちは経験則として知っていますが、
デッキリストの有無で、記事の閲覧数は2倍以上違います。そして、デッキリストはあればあるだけ閲覧数が増えるのです。
(なので、たいていの有料記事はデッキリストの直前で無料部分を切ります)
それだけ、情報としてのデッキリストの価値は高いのです。
ただし、デッキリストの価値は人によって違います。
ポケカ初心者の方にとっては、デッキリストをぽんと見せられるよりも、ティーチングのような形で教えてもらう方が、上達の近道だと思います。
逆に上級者の方にとっては、もっとピンポイントで細かな情報の方が必要なはずです。
デッキリストを一番必要とするのは、中級者くらいのプレイヤーのはずなのです。
デッキリストは、そういったプレイヤーの方々にとって、デッキをよりよくする上で、格好のサンプルになるはずだからです。
僕は個人的に、この観点が日本国内の、特にプレイヤー間には決定的に欠けていると思います。
このところ、オーガナイザーの方々が初心者イベントやティーチングに非常に積極的に動かれている様子を見ます。
その行動自体はすばらしいと思いますが、
さてポケカの基本を教えられた初心者の方が、次にステップアップするにはどうすればいいか?
国内には、その時に参考にすべきデッキや情報が、ほとんどありません。
情報を持っているはずのプレイヤーたちは、DNやTwitterで断片的な内容を出すばかりです。
この点に関していえば、皮肉なことに、一番ためになるのが、ポケカ公式サイトのデッキレシピ公開です。
ポケカの公式サイトがこうしてデッキ情報を発信しているのは、もっともっと評価されるべきだと思います。
特に、公式大会上位入賞レシピまで公開するようになったのは、心底すばらしいの一言です。
(ちなみに、ポケカ公式サイト良いじゃん!と思ったら、お問い合わせフォームからコメントしてあげるのが一番効果的なようです)
しかしながら、プレイヤー側とて、情報に閉鎖的なばかりではありません。
たとえばトムリンさん、何とWCS日本勢のデッキを紹介して下さっています。
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608271405042371/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608282250198027/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608292156299108/
http://tmy310sugar.diarynote.jp/201608301941293863/
おそらくプレイヤー本人たちから直接情報を集めて下さったと思うのですが、その行動力には本当に頭の下がる思いです。
ご自身やご家族の調整結果を踏まえたコメントも、非常に参考になります。
また、北海道のプレイヤーには欠かせないカードランド時和さんのブログも、デッキ情報源としてとてもためになります。
http://tokiwa.diarynote.jp/
お店で行われた大会の上位デッキが定期的に掲載されています。かなりの労力だと思うのですが、プレイヤーにとって、これほどありがたい情報はありません。
WCS前に行われたカードゲームエキスポでも、ポケカの上位デッキが紹介されていました。
https://twitter.com/drasuta_pokeca
これを見たとき、さすがTCG専門店の主催だけあって、プレイヤーの需要を熟知しているな、と感じました。
このTwitterには前回エントリでも触れましたが、優秀なデッキをこれだけまとめて見られる機会はそうそうありません。
日記の終わりに、
別に自分がどうこうというわけではないのですが、
もともと僕がSIP杯を(うきにん杯→現メガアローゼン杯)札幌で始めたときも、
上位デッキ公開は絶対やろう、と思っていましたし、現にずっとそうしていました。
それは、何でポケカって上位デッキが公開されないんだろう?という素朴な疑問からでした。
僕がとっくの昔に主催を離れてからも、それが続いていることをありがたく思いますし、
上述のカードランド時和さんを含め、地元の北海道ではそれが普通になってくれていて、結構うれしく思っています。
前々から書こうと思っていた話題のわりに、
何だかとりとめのない内容になってしまいました。
あくまで個人的な印象ですが、今のポケカは、遊びの環境として、けっこう良い状態にあると思います。
自分にできることは限られますが、せっかく情報の発信源を持っているのだから、少しでもためになるものが書けたら、とポケカ界の片隅でひっそりと思っています。
コメント
デッキリストを最も必要としているのは中級者である、というのは今まで考えたことがなかったです。
記事を読んで考えたことを、私も記事にしてみました。
便乗になってしまいますが、ご報告まで。
自分も他のTCGをやっているのですが、ポケモンはやはり閉鎖的というか、どこそこの中規模大会優勝デッキのレシピ公開とかないのが残念だなーと以前から感じていました。あまり好きな話題ではないのですが、ダブル無色エネルギー5枚目事件も事前のデッキ登録と上位ベスト16のデッキ公開とかがあれば防げたのかもとは思いますね。
遊戯王やDMではTwitterやデッキ投稿サイト、Wikiにデッキタイプからカード一枚一枚の詳細な評価、カード効果の裁定まで書いてあるので便利なのですが、ポケモンではそういったサイトがほぼないです。
一番進んでいるのがMTGで、オンライン上の試合で5-0の戦績を残したデッキをランダムに公表したり、マジックのプロのインタビュー記事やテクニックの解説、環境の週単位での変化を公式だけでなくカードショップまで行っています。
プレイヤーの年齢層からポケモンがそのレベルまで発展するのは難しそうな印象があります。自分がDNやってる理由の半分は情報格差を埋めるためなので、やはり皆さんも同じことを思っているのか、と改めて思いました。
長文失礼しました。
埼玉~東京でポケカしております。トイと申します。
最後の5行、非常に強く共感いたしました。
遊びの環境として良い、ということを日々感じております。
世界戦レベルのデッキレシピの話題とはずれてしまいますが、
ポケカは自分でそこそこのデッキを組めるようになり、
コミュニティに一度入ってしまえば居心地がいいですが、
なかなかそこに入るまでの壁があると感じることがあります。
自分は、なるべく新規で一人で参入する方の壁が少しでも低くなるように、
これからも情報公開をしていけたらと思っております。
お読みいただきありがとうございます。
エアリプや匿名煽りが横行するこの界隈で、みれさんの建設的なリアクションにはいつも助けられています。
今後ともよろしくお願いいたします。
>>chronoさん
お読みいただきありがとうございます。
ポケカの特徴のひとつが、いわゆるジュニアプレイヤー層が他TCGに比べて多い(ゲームの特性上、当然なのですが)なので、おっしゃってることは完全にその通りだと思います。
競技面としてのポケカは、事実上は各自主大会が担っていますが、そういった競技層とカジュアル層が乖離しすぎているのが、ポケカが抱える課題のひとつですね。
>>トイさん
はじめまして。お読みいただきありがとうございます。
今のポケカは自主大会も増えましたし、シングルの取り扱い店もそこそこあって、対戦ゲームとしてはとてもやりやすい環境にあると思います。
ただポケカはスポンサードや賞金制度もほぼないので、コミュニティに入る入らないは、あくまで個人の気分次第になると思います。
僕もポケカには、新規参入~中級までのステップアップに優しいカードゲームになってくれたら、と思います。