【コラム】ビリジオン/ゲノセクトの世界
2014年5月15日コメント (7)
ビリジオン/ゲノセクト、英語で略して"VirGen"は、海外でも一線級の活躍をしていました。あるいは、今でもしています。特にビーチがありカメケルがトップメタのひとつとして君臨している海外では、発売以来、メタの一角を占め続けてきました。
XY1までのメタならば、イベルダーク派生、ビリゲノ派生、あまごい系(カメ・エンブ)、で3大メタを形成していました。
XY2が炎メインのパックであるためか、はたまたRegionalsが終わったからか、4月はビリゲノについての記事が多く出ていました(アメリカでのXY2は5月7日発売)。
今回は、翻訳ではないのですが、それらの記事をざっと見ていきたいと思います。
まずはタイトルの和訳に困るこの記事から。
“I’m no Virgin to VirGen”- 3 Ways to Run Virizion/Genesect
by Jose Marrero
ttp://60cards.net/blog/posts/detail/134
SixPrizesの有名ライターJay Hornungをして「現状ビリゲノを一番極めているプレイヤー」と言わしめたJose Marreroの記事です。
元記事にはマッチアップごとの相性差まで出ています。が、書き起こすと長いので気になる方は原文をぜひ(英語関係なく読み取れます)。
全体的な傾向で言えば、カメケルには有利、イベルダーク派生とプラズマに微有利、というのがおおむねの共通認識のようです。ダークライ系に有利というのはあちらで以前から言われていたことですが、このイベルダークに微有利という部分が、ビリゲノがメタの一角を占め続けている要因のひとつになっているのでしょう。
ここでは掲載レシピ3つを書き起こしてみます。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 ロゼリア
2 ロズレイド(SZD)
1 フワンテ
1 フワライド(BW5)
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ちからのハチマキ
3 スカイアローブリッジ
3 エネルギーつけかえ
2 改造ハンマー
2 レベルボール
2 ハイパーボール
1 ツールスクラッパー
1 すごいつりざお
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
最初のものはロズレイド型。これはRyan Sabelhausという強豪プレイヤー(過去にこのDNでも何度か名前が出ています)が使って結果を残したことで知られる形で、本人のリストは別の記事(ttp://60cards.net/blog/posts/detail/139)で見られます。
言及されているロズレイドの採用理由は安定性。ゲーム中盤で特定のカードを引いてくるのに活躍するし、Gブースターを引くのにも使えるそうです。2ターン目エメラルドスラッシュの確率上昇にもなるようです。
日本ではそこまで多く見かけなかった形ですが、覚えておくと他デッキでも役立つテクニックかもしれません。
ちなみに改造ハンマーは、あまごい系以外に対してなら何にでも刺さるそうです。
このロズレイド型の派生に関しては、Jay Hornungも自分の記事の最後の箇所(ttp://www.sixprizes.com/2014/04/18/out-of-the-frying-pan-and-into-the-flashfire-stories-from-states-and-regionals-with-thoughts-on-the-new-set/)で触れています。
Jay Hornungのリストは2ターン目の確実なエメラルドスラッシュを目指したサポ構成が特徴的です。
続いてフワライド型。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 フワンテ
2 フワライド(BW5)
1 バリヤード
1 ジラーチEX
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ハイパーボール
3 ちからのハチマキ
3 エネルギーつけかえ
2 改造ハンマー
2 ポケモンいれかえ
1 あなぬけのヒモ
1 レベルボール
1 すごいつりざお
1 ツールスクラッパー
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
日本にいる我々にとっては、去年の春のビリゲノフワライド(ttp://www.pokemon-card.com/blog/2013/06/000332.html)が記憶に新しいのではないでしょうか。
キャッチャーの効果は変わってしまいましたが、相変わらずプラズマには耐性がついてるよ、ということのようです。
3つめはライチュウ型。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 ピカチュウ
2 ライチュウ
1 ジラーチEX
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
4 どくさいみん光線
3 ちからのハチマキ
3 エネルギーつけかえ
2 タチワキシティジム
3 ハイパーボール
1 ポケモンいれかえ
1 ツールスクラッパー
1 すごいつりざお
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
ライチュウはもちろんイベルタルを見ての採用ですが、ビリゲノにとって面倒な相手であるルギアEXの弱点を突くこともできます。
EXばかりのビリゲノにあって、サイドを奇数にできる非EXアタッカーの採用が大切である旨も記事では言及されいます(非EXが絡んだサイド奇数のゲームは、7-prize gameと呼んだりします)。
もちろん、逃げる0も偉いですね。
Regionalsでは複数のトップ8入賞を出していて、現状ではビリゲノ派生の中ではもっとも多い形かもしれません。
ここまでは通常のビリゲノの派生系を紹介してみました。
最後に、ちょっと変わったビリゲノを見てみたいと思います。
記事は、あまり馴染みのないかもしれないブログ、Celadon City Gymから。
The WillGen Experiment
by Brit Pybas
ttp://celadoncitygym.com/the-willgen-experiement/
3 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
3 デオキシスEX
2 シンボラー
1 パルキアEX
4 アララギ博士
4 N
4 フウロ
1 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ちからのハチマキ
3 ハイパーボール
2 スカイアローブリッジ
2 アクロママシーン
2 エネルギーつけかえ
1 はかせのてがみ
1 すごいつりざお
1 ツールスクラッパー
1 Gブースター
1 プラズマ団のモンスターボール
1 ポケモンいれかえ
1 かるいし
9 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
1 超エネルギー
こちらも有名プレイヤーのBrit Pybasが紹介しているのは、"WillGen"と呼ばれる形のビリゲノ。
もとはWilliam Compereというシニアプレイヤーのレポート中にあったデッキですが、それが大きなお兄ちゃんプレイヤーたちの目に留まり、一気に話題になったという経緯があります。そういうの、なんか良いですよね。
パルキアEXは、レックエンブのレックEXやカメケルのブラックキュレムEXを一撃できるカード。パルキアシンボラーとして動くこともできます。
ひっそりと投入された超エネのおかげで、シンボラーやデオキシスまでアタックに行けます。
(海外では、日本以上に神秘シンボラーが高く評価されているふしがあります)
僕も非常に面白いデッキだと思うのですが、ただしBrit Pybas本人も記事中で、「きちんと動いているメタゲームの中でなら、この修正版のリストでかなり上手くいくと思う。けれども、ロズレイド型やマルマイン型のような安定性重視の形より優れているのかどうかは、よくわからない」と言っています。
とはいえ、細かなシナジーに溢れていて、アイディアの詰まったデッキだと思います。
既存のデッキにも新しい切り口があるんだなと思える、良い参考例なのではないでしょうか。
最後の最後は、こんな対戦動画をご紹介。
Wisconsin Regionals 2014 Finals Ben Potter (Virizion) vs Dustin Zimmerman (Virizion)
ttp://youtu.be/17ZVSgyzX_g
強豪プレイヤー同士のRegionals決勝戦。ロズレイド型対ライチュウ型のテクニカルな斬り合いをどうぞご覧あれ。
XY1までのメタならば、イベルダーク派生、ビリゲノ派生、あまごい系(カメ・エンブ)、で3大メタを形成していました。
XY2が炎メインのパックであるためか、はたまたRegionalsが終わったからか、4月はビリゲノについての記事が多く出ていました(アメリカでのXY2は5月7日発売)。
今回は、翻訳ではないのですが、それらの記事をざっと見ていきたいと思います。
まずはタイトルの和訳に困るこの記事から。
“I’m no Virgin to VirGen”- 3 Ways to Run Virizion/Genesect
by Jose Marrero
ttp://60cards.net/blog/posts/detail/134
SixPrizesの有名ライターJay Hornungをして「現状ビリゲノを一番極めているプレイヤー」と言わしめたJose Marreroの記事です。
元記事にはマッチアップごとの相性差まで出ています。が、書き起こすと長いので気になる方は原文をぜひ(英語関係なく読み取れます)。
全体的な傾向で言えば、カメケルには有利、イベルダーク派生とプラズマに微有利、というのがおおむねの共通認識のようです。ダークライ系に有利というのはあちらで以前から言われていたことですが、このイベルダークに微有利という部分が、ビリゲノがメタの一角を占め続けている要因のひとつになっているのでしょう。
ここでは掲載レシピ3つを書き起こしてみます。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 ロゼリア
2 ロズレイド(SZD)
1 フワンテ
1 フワライド(BW5)
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ちからのハチマキ
3 スカイアローブリッジ
3 エネルギーつけかえ
2 改造ハンマー
2 レベルボール
2 ハイパーボール
1 ツールスクラッパー
1 すごいつりざお
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
最初のものはロズレイド型。これはRyan Sabelhausという強豪プレイヤー(過去にこのDNでも何度か名前が出ています)が使って結果を残したことで知られる形で、本人のリストは別の記事(ttp://60cards.net/blog/posts/detail/139)で見られます。
言及されているロズレイドの採用理由は安定性。ゲーム中盤で特定のカードを引いてくるのに活躍するし、Gブースターを引くのにも使えるそうです。2ターン目エメラルドスラッシュの確率上昇にもなるようです。
日本ではそこまで多く見かけなかった形ですが、覚えておくと他デッキでも役立つテクニックかもしれません。
ちなみに改造ハンマーは、あまごい系以外に対してなら何にでも刺さるそうです。
このロズレイド型の派生に関しては、Jay Hornungも自分の記事の最後の箇所(ttp://www.sixprizes.com/2014/04/18/out-of-the-frying-pan-and-into-the-flashfire-stories-from-states-and-regionals-with-thoughts-on-the-new-set/)で触れています。
Jay Hornungのリストは2ターン目の確実なエメラルドスラッシュを目指したサポ構成が特徴的です。
続いてフワライド型。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 フワンテ
2 フワライド(BW5)
1 バリヤード
1 ジラーチEX
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ハイパーボール
3 ちからのハチマキ
3 エネルギーつけかえ
2 改造ハンマー
2 ポケモンいれかえ
1 あなぬけのヒモ
1 レベルボール
1 すごいつりざお
1 ツールスクラッパー
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
日本にいる我々にとっては、去年の春のビリゲノフワライド(ttp://www.pokemon-card.com/blog/2013/06/000332.html)が記憶に新しいのではないでしょうか。
キャッチャーの効果は変わってしまいましたが、相変わらずプラズマには耐性がついてるよ、ということのようです。
3つめはライチュウ型。
4 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
2 ピカチュウ
2 ライチュウ
1 ジラーチEX
4 アララギ博士
4 N
3 フウロ
2 アクロマ
2 ダークトリニティ
4 どくさいみん光線
3 ちからのハチマキ
3 エネルギーつけかえ
2 タチワキシティジム
3 ハイパーボール
1 ポケモンいれかえ
1 ツールスクラッパー
1 すごいつりざお
1 Gブースター
10 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
ライチュウはもちろんイベルタルを見ての採用ですが、ビリゲノにとって面倒な相手であるルギアEXの弱点を突くこともできます。
EXばかりのビリゲノにあって、サイドを奇数にできる非EXアタッカーの採用が大切である旨も記事では言及されいます(非EXが絡んだサイド奇数のゲームは、7-prize gameと呼んだりします)。
もちろん、逃げる0も偉いですね。
Regionalsでは複数のトップ8入賞を出していて、現状ではビリゲノ派生の中ではもっとも多い形かもしれません。
ここまでは通常のビリゲノの派生系を紹介してみました。
最後に、ちょっと変わったビリゲノを見てみたいと思います。
記事は、あまり馴染みのないかもしれないブログ、Celadon City Gymから。
The WillGen Experiment
by Brit Pybas
ttp://celadoncitygym.com/the-willgen-experiement/
3 ビリジオンEX
3 ゲノセクトEX
3 デオキシスEX
2 シンボラー
1 パルキアEX
4 アララギ博士
4 N
4 フウロ
1 アクロマ
2 ダークトリニティ
3 ちからのハチマキ
3 ハイパーボール
2 スカイアローブリッジ
2 アクロママシーン
2 エネルギーつけかえ
1 はかせのてがみ
1 すごいつりざお
1 ツールスクラッパー
1 Gブースター
1 プラズマ団のモンスターボール
1 ポケモンいれかえ
1 かるいし
9 草エネルギー
4 プラズマエネルギー
1 超エネルギー
こちらも有名プレイヤーのBrit Pybasが紹介しているのは、"WillGen"と呼ばれる形のビリゲノ。
もとはWilliam Compereというシニアプレイヤーのレポート中にあったデッキですが、それが大きなお兄ちゃんプレイヤーたちの目に留まり、一気に話題になったという経緯があります。そういうの、なんか良いですよね。
パルキアEXは、レックエンブのレックEXやカメケルのブラックキュレムEXを一撃できるカード。パルキアシンボラーとして動くこともできます。
ひっそりと投入された超エネのおかげで、シンボラーやデオキシスまでアタックに行けます。
(海外では、日本以上に神秘シンボラーが高く評価されているふしがあります)
僕も非常に面白いデッキだと思うのですが、ただしBrit Pybas本人も記事中で、「きちんと動いているメタゲームの中でなら、この修正版のリストでかなり上手くいくと思う。けれども、ロズレイド型やマルマイン型のような安定性重視の形より優れているのかどうかは、よくわからない」と言っています。
とはいえ、細かなシナジーに溢れていて、アイディアの詰まったデッキだと思います。
既存のデッキにも新しい切り口があるんだなと思える、良い参考例なのではないでしょうか。
最後の最後は、こんな対戦動画をご紹介。
Wisconsin Regionals 2014 Finals Ben Potter (Virizion) vs Dustin Zimmerman (Virizion)
ttp://youtu.be/17ZVSgyzX_g
強豪プレイヤー同士のRegionals決勝戦。ロズレイド型対ライチュウ型のテクニカルな斬り合いをどうぞご覧あれ。
コメント
でもシンボラーにはエメラルドスラッシュで加速できないのでアタッカーということになるとつけかえの管理がすごく難しそうです(もしかしたらゲノじゃなくてダブル無色併用のほうが動きやすい?とかなんとか)。
ビリジオンは幅が広くて良いカードですよね。去年の秋にはビリジオンミュウツーなんてデッキも海外では作られていました。
シンボラーは、他の記事の中では、おもに壁として使うみたいなことが書かれていました。死んでもサイド奇数だから関係ないよってことでしょうね。実際のところ殴る機会はあまりないとは思います。
それとは別に、ビリゲノのつけかえは本当にキーカードだと思います。細かなキーパーツの管理が難しいので、ロズレイド型がよく使われる理由もわかる気がします。
ビリジオンミュウツーバッフロンをよく使ってたので…
メタ読み~停滞しない環境の動きがこういったデッキを生み出すんでしょうか。
自分の視野の狭さを思い知ります。
4capoさん
シンボラーはEXからのワザの効果を受けませんので、エメラルドスラッシュでエネルギーを物理的につけられない、という事かとおもいます!
まあそういうことです。といっても上で言われたとおりシンボラーがアタッカーになる機会はそうそうないんでしょうけど(打点的にデオキシスの方が効率が上)
あ、確かにそうですね。自分のEXも対象でしたね。
完全に失念しておりました。
ビリゲノに色々な形があるのが新鮮で、加速グッズ無しなのが勉強になりました。
リンクいただきます。