Dustin Zimmermanの語るツールスクラッパー
 今回は翻訳なんですが、記事の全訳ではありません。なのでエントリのタイトルに翻訳とかは付けてません。
 Dustin ZimmermanがSixPrizesで記事を書いていたので(当然ながら後半は有料記事ですが)、公開されている部分から、目を引いた部分を抜粋して訳してみました。
 記事自体は、というか無料公開部分は、本人によるStatesのレポート(使用デッキはゲッコウガ/キングドラ!)がメインです。
 今回訳出した箇所は短いですが、テーマは「スペースを割く価値とは」。ダストダスの使用率が上がっている今ならば、タイムリーなトピックかもしれません。

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

“Do Sweat the Small Stuff” -- Understanding the Minutia of Gameplay
by Dustin Zimmerman
Tuesday, March 11, 2014
ttp://www.sixprizes.com/2014/03/11/do-sweat-the-small-stuff-understanding-the-minutia-of-gameplay/

 [中略]

デッキ構築に際して

 デッキを組むときには、私たちは誰でも、環境内でよく使われるデッキすべてに対して、勝つ見込みが一番大きくなるようにしようとする。だが、こういった試みはときに変な方向に進み、レシピ変更の背後で妥当な理由がなくなっていることもある。

・ツールスクラッパー

 例えばカメックスを使おうと思ったとき、ダストダス入りのデッキを踏んだときのことを恐れるのは無理もないことだ。この問題に対する一番わかりやすい「解答」は、ツールスクラッパーを使うことだろう。だがデッキのスペース上の制約から、気づけばスクラッパーの1枚挿しばかり、ということもありうる。

 だが考えてみれば、これはどれほど有効なのだろうか? 確かに、とくせいを使えるターンが1ターンは保障される。だが次のターンもダストダスが場に残っているなら、相手は単にもう1枚どうぐを貼ればいい。果たしてスクラッパーの1枚挿しは、サイドを6枚取る上で、デッキスペースを割くに値するだけの強力な役割を担ってくれるのだろうか?

 カメックスにおいては、そうかもしれない。相手のダストオキシンを消すのと同時にエネルギーを複数枚貼るのは可能だし、そうすれば次のターンにまたどうぐを貼られても、必ずしもばくりゅうを使う必要はなくなる。動きがとくせいに強く依存した他のデッキ、たとえばゲッコウガ/キングドラ〔※訳注:リストは後述〕などは、ツールスクラッパーを1枚入れるのは必須に見える。しかしながら、その1ターンにおいて、投入スペースを正当化できるほどの仕事ができることはめったにない。このことから、Indiana Statesで使ったリストでは、私は1枚もスクラッパーを入れなかった。

 ダウジングマシンを使えば、とくせいを使える追加のもう1ターンを得られるため、事情はごくわずかに変わるかもしれない。だが、全部の試合でこの目的のためにダウジングマシンに依存することは不可能だ。大事なことは、1枚だけのツールスクラッパーでは(あるいはその他どんなカードでも)、必ずしもダストダスとのマッチアップ相性を(あるいは関連するマッチアップ相性を)改善できるわけではない、ということだ。

 この議論の要点は、ツールスクラッパーに限らない。これと同じロジックは、あなたがデッキに追加しようとしているものすべてに当てはまる。できるアドバイスはシンプルなものだ。当たりうるすべてのマッチアップにおいて、サイド6枚を取る上で、デッキ内のあらゆるカードが最大限に役立つようにしよう。ただし、一番可能性の高いマッチアップでの安定性を犠牲にすることなく、だ。

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

 訳出箇所は以上になります。
 ちなみに、文中で登場しているゲッコウガ/キングドラは以下になります(記事内でも紹介されています)

4 ケロマツ
2 ゲコガシラ
4 ゲッコウガ
3 タッツー
1 シードラ
3 キングドラ
1 ビリリダマ
1 マルマイン
2 シンボラー

3 プラターヌ博士
4 N
4 フウロ
2 アクロマ

4 ハイパーボール
3 レベルボール
4 ふしぎなアメ
1 はかせのてがみ
1 すごいつりざお
1 ダウジングマシン
2 トロピカルビーチ

10 水エネルギー

 燦然と輝く2枚のスタジアム。このデッキで4勝3分の成績を残すあたりは流石ですね。本人いわく、プラズマにもイベルダークにもレックエンブにもカメにも勝てるとのことです。

コメント

くれす
2014年3月13日23:40

初めまして。
なるほど、特性使うデッキには何も考えずにスクラッパー投入してましたが、強者はそこまで考えてデッキ構築するのですね。参考になりました。
リンクいただきます、よろしくお願いします。

うきにん
2014年3月14日0:10

>>くれすさん
初めまして。
記事自体の趣旨が、細部の価値をどう考えるか、という感じなので、1枚1枚突き詰めて考えることは大切ですね。
特に海外のプレイヤーは、無駄カードを減らしてデッキパワーを底上げするような構築が好きなようですし。
リンクお返しいたしました。

Sムラ
Sムラ
2014年3月14日0:58

対策カードが本当に対策になっているのか。

こういう記事は好きです!

ますを
ますを
2014年3月14日8:02

はじめまして。
いつも海外系記事を楽しく読ませていただいております。今回も示唆に富んでますね。
ほぼ自動的にスクラッパーを置いている自分が居ましたが、自分のデッキの中でホントに役立つのか、熟慮のレベルをもう1段階上げないとですね。。
リンクを頂戴致しました。

うきにん
2014年3月14日10:46

>>Sムラさん
前回の60cardsの記事やJasonの考え方とかもそうですが、小手先のカード入れるくらいならデッキパワー上げろという考え方は、個人的にはかなり共感が持てます。
まあ、Dustin Zimmermanはメタ読みの名手っぽいところはありますけどw

>>ますをさん
初めまして。お読みいただきありがとうございます。
訳出しなかった部分にも、細部は見過ごされがちだけどどうでも良いと思わずにちゃんと考えろ、みたいなことが書いてあります。
スペースの都合だけでなく、デッキにとって本当に必要かどうかも含めて考えたいですね。
リンクお返しいたしました。

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