【翻訳】トロピカルビーチ:ポケカにおける高額カードの現実
2013年5月5日コメント (9) 今回はThe Top Cutから。トロピカルビーチについてです。海外の見解はあまり日本には流れてこないので、1ヶ月前の記事ですが、トピックがトピックだけに賞味期限は切れていないでしょう。
さすがThe Top Cutというべきか、どちらかといえばビーチへの擁護論が続きます。さすがに海外でもこれが多数派の意見だとは思いませんが……。こういう考え方もあるのか、ということで。
以下、誤訳の責任はすべて僕うきにんに属します。()は原文ママ、〔〕は訳注めいたものです。
ちなみに、今回は完全に無許可翻訳なので、何かあった場合はすぐに削除します。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
Tropical Beach: The Realities of an Expensive Card in Pokemon
by Jimmy O’Brien
Tuesday, April 9, 2013
ttp://thetopcut.net/2013/04/09/tropical-beach-the-realities-of-an-expensive-card-in-pokemon/
何種類かのデッキにとって(地雷デッキも含め)うまく回すのに欠かせない、非常な高額カードが存在する、そういう事態が、全面的に良いことだと私は言いたいわけではない。これは私たち全員が向き合わなければならない問題だと思うし、同時に、コミュニティとしての私たちは、この問題の背後にある肯定的な要素を見つけていくべきだとも思う。トロピカルビーチは理由あって高値を示しており、現時点でわかる限りは今後も、この高値は続くだろう。
カードの価格を決めるのは単純な要因だ。カードがどれだけレアで、カードをどれほどの人がほしがり、そしてカードがどれほど強いか。それはこの記事を読んでいるあなたがたの多くには明らかなことだと思うが、それでもそこから議論を始めるのは必要なことだ。レアリティに関して言えば、トロピカルビーチの英語版はおよそ1500枚近くが存在していると思われる。セットに入っているカードで、ここまでレアリティの高いものは存在しない。全面イラストのEXのカードを考えてみても、あれなら通常のEXカードで代替できる。全面イラスト版にお金を使わない合理的なプレイヤーたちは、単純にもっと安い通常版の方を買うかトレードするかで手に入れるだろう。だが、トロピカルビーチにその選択肢はない。このカードを欲しがっている人の数は、実際にカードが存在している数よりも相対的に多い。トロピカルウィンドやトロピカルタイダルウェーブのときのように、本来的にコレクターの人がほしがっているわけではない。競技ベースのプレイヤーが手に入れたがっているのだ。トロピカルビーチは試合を左右するカードだ。非常に強力なカードだ。現実的な代替カードは存在しない。あなたのカメックス/ケルディオ/キュレムに、トロピカルビーチの代わりにバトルシティを入れてみれば、おそらく勝率が沈んでいくのがわかるだろう。
ビーチは今後もこの価格を維持するだろうと思われる。なぜなら今後もレアリティは高いままだからだ。事実として会社側はよく再録スターター〔※訳注:原文では"Tins"〕を販売しているし、最近も競技レベルのカードが封入されてはいる。だがそれでも、ビーチがそうなるだろうと期待することはできない。なぜか。もしそれがありえるとすれば、もうすでにそうなっていたはずだからだ。インターネット上ではいくつもの場所で、会社側はトロピカルビーチの価値を下げ、入手しやすくすべきだという意見が出されていた。しかしながら、もしもそういった意見が、つまりビーチを再録スターターやWCS記念デッキに封入すべきだという意見が、会社側の販売計画と合致していたならば、会社側はすでにそのビジネスチャンスを利用していたはずであろう。そして、たとえ会社側がビーチをWCS2013や2014のときに再配布したところで、おそらくありえないほど高額なことに変わりはない。
ポケカプレイヤーはトロピカルビーチを手に入れたがり続けるだろう。9月にローテーション落ちをするとはまず信じられない。現実的に見れば、カードがスタンダードからローテーション落ちするとして、プレイヤーたちはそのパターンをずっと観察し続けてきたのだ。たいていの場合、同じカードは3回のWCSにわたって使うことができる。たとえばミュウexとサーナイト(DP4)が良い例だ〔※訳注:原文ではMew EXですがこれどのミュウなのでしょう〕。レントラーLv.Xはそれに反する例だが、見落とさないでほしいのは、レントラーLv.Xはシーズン中の予期せぬローテーションのせいで3度目のWCS出場が叶わなくなった、という点だ。ビーチの需要が高すぎるからといって、それを防ぐために来週にも会社側がショップを閉めて競技プレイを中止しますなんてアナウンスすることは、絶対にありえないのだから。
もしもトロピカルビーチが強力なカードであり続けるとすれば、大抵の人は、ポケカと競技プレイの存在こそが要因なのだと指摘するだろう。カメックスや他の2進化デッキにとって、トロピカルビーチは欠かせないカードであり続けるだろう。日本の情報によれば、今後もカメックスは世界レギュの有力デッキであるらしい。あるいはまた、1ターン目に場を立てるようなワザを持たない他の2進化デッキにとっても、トロピカルビーチは使いたいカードになるだろう。どくさいみん光線を使わない側のデッキにとってタチワキシティジムは悪夢だが、今後そういうデッキでは、タチワキシティジムをカウンターする上ではトロピカルビーチがぴったりのスタジアムになりえる。
ポケカが存在し続け、トロピカルビーチが競技レベルのデッキで使われ続け、それでもなおポケカが今と同じくらい楽しいものであり続け、プレイヤーもプレイし続ける、それとて、わかりにくいが上記の要因のひとつなのだ。今から1年間のあいだ、私が競技レベルでポケカをプレイしないことだってありえる(他のビーチ所有者にとってもそうだ)。人生なにがあるかわかったものではない。そして、ここまでの情報を鑑みれば、今後もトロピカルビーチのバイヤーが存在し続けるのも、確かなことだろう〔※訳注:このパラグラフ全体は直訳だと意味が取りにくい箇所でした〕。
トロピカルビーチが投資の対象として見なされることもありえる(それが合理的な対象かどうか議論はできないが)。より価値が高くなる可能性だってあるのだ(繰り返すが、可能性であって、保証ではない)。見返りを期待せずに、1枚のカードに30ドルも使う、それはそれで、TCGをプレイする上でのコストだ。一方で他のホビーには、100ドルもするアイテムがあるものも少なくない。だがしかし、それは本来ポケカをプレイする上でかかるようなコストではないのだ。とはいえ投資対象としてのトロピカルビーチは、バイヤー予備軍たちがこの感情的なハードルを乗り越えるきっかけになってしまう。
トロピカルビーチは高額を示し、今後もそうであると思う。だが私は、これはトロピカルビーチ限定の事態だろうと考えている。これは、セカンダリーマーケット〔※訳注:プレイヤー同士のトレードや取引〕において会社側が望んでいた状態だとは思えない。とはいえ、たとえトロピカルビーチの価格から会社側がどのような教訓を得たとしても、解決策として、WCSの参加賞につまらないカードを配るようなことはしてほしくない。それが私の願いである。私は優秀なカードを見たいのだ。
ビーチについて何か書き落としがあるか、または何か反論があれば、ぜひコメントに書いてほしい。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
以上になります。拙い訳文ですが、読んでいただきありがとうございました。
誤訳の指摘や感想等あれば、コメントをいただければ。
さすがThe Top Cutというべきか、どちらかといえばビーチへの擁護論が続きます。さすがに海外でもこれが多数派の意見だとは思いませんが……。こういう考え方もあるのか、ということで。
以下、誤訳の責任はすべて僕うきにんに属します。()は原文ママ、〔〕は訳注めいたものです。
ちなみに、今回は完全に無許可翻訳なので、何かあった場合はすぐに削除します。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
Tropical Beach: The Realities of an Expensive Card in Pokemon
by Jimmy O’Brien
Tuesday, April 9, 2013
ttp://thetopcut.net/2013/04/09/tropical-beach-the-realities-of-an-expensive-card-in-pokemon/
何種類かのデッキにとって(地雷デッキも含め)うまく回すのに欠かせない、非常な高額カードが存在する、そういう事態が、全面的に良いことだと私は言いたいわけではない。これは私たち全員が向き合わなければならない問題だと思うし、同時に、コミュニティとしての私たちは、この問題の背後にある肯定的な要素を見つけていくべきだとも思う。トロピカルビーチは理由あって高値を示しており、現時点でわかる限りは今後も、この高値は続くだろう。
カードの価格を決めるのは単純な要因だ。カードがどれだけレアで、カードをどれほどの人がほしがり、そしてカードがどれほど強いか。それはこの記事を読んでいるあなたがたの多くには明らかなことだと思うが、それでもそこから議論を始めるのは必要なことだ。レアリティに関して言えば、トロピカルビーチの英語版はおよそ1500枚近くが存在していると思われる。セットに入っているカードで、ここまでレアリティの高いものは存在しない。全面イラストのEXのカードを考えてみても、あれなら通常のEXカードで代替できる。全面イラスト版にお金を使わない合理的なプレイヤーたちは、単純にもっと安い通常版の方を買うかトレードするかで手に入れるだろう。だが、トロピカルビーチにその選択肢はない。このカードを欲しがっている人の数は、実際にカードが存在している数よりも相対的に多い。トロピカルウィンドやトロピカルタイダルウェーブのときのように、本来的にコレクターの人がほしがっているわけではない。競技ベースのプレイヤーが手に入れたがっているのだ。トロピカルビーチは試合を左右するカードだ。非常に強力なカードだ。現実的な代替カードは存在しない。あなたのカメックス/ケルディオ/キュレムに、トロピカルビーチの代わりにバトルシティを入れてみれば、おそらく勝率が沈んでいくのがわかるだろう。
ビーチは今後もこの価格を維持するだろうと思われる。なぜなら今後もレアリティは高いままだからだ。事実として会社側はよく再録スターター〔※訳注:原文では"Tins"〕を販売しているし、最近も競技レベルのカードが封入されてはいる。だがそれでも、ビーチがそうなるだろうと期待することはできない。なぜか。もしそれがありえるとすれば、もうすでにそうなっていたはずだからだ。インターネット上ではいくつもの場所で、会社側はトロピカルビーチの価値を下げ、入手しやすくすべきだという意見が出されていた。しかしながら、もしもそういった意見が、つまりビーチを再録スターターやWCS記念デッキに封入すべきだという意見が、会社側の販売計画と合致していたならば、会社側はすでにそのビジネスチャンスを利用していたはずであろう。そして、たとえ会社側がビーチをWCS2013や2014のときに再配布したところで、おそらくありえないほど高額なことに変わりはない。
ポケカプレイヤーはトロピカルビーチを手に入れたがり続けるだろう。9月にローテーション落ちをするとはまず信じられない。現実的に見れば、カードがスタンダードからローテーション落ちするとして、プレイヤーたちはそのパターンをずっと観察し続けてきたのだ。たいていの場合、同じカードは3回のWCSにわたって使うことができる。たとえばミュウexとサーナイト(DP4)が良い例だ〔※訳注:原文ではMew EXですがこれどのミュウなのでしょう〕。レントラーLv.Xはそれに反する例だが、見落とさないでほしいのは、レントラーLv.Xはシーズン中の予期せぬローテーションのせいで3度目のWCS出場が叶わなくなった、という点だ。ビーチの需要が高すぎるからといって、それを防ぐために来週にも会社側がショップを閉めて競技プレイを中止しますなんてアナウンスすることは、絶対にありえないのだから。
もしもトロピカルビーチが強力なカードであり続けるとすれば、大抵の人は、ポケカと競技プレイの存在こそが要因なのだと指摘するだろう。カメックスや他の2進化デッキにとって、トロピカルビーチは欠かせないカードであり続けるだろう。日本の情報によれば、今後もカメックスは世界レギュの有力デッキであるらしい。あるいはまた、1ターン目に場を立てるようなワザを持たない他の2進化デッキにとっても、トロピカルビーチは使いたいカードになるだろう。どくさいみん光線を使わない側のデッキにとってタチワキシティジムは悪夢だが、今後そういうデッキでは、タチワキシティジムをカウンターする上ではトロピカルビーチがぴったりのスタジアムになりえる。
ポケカが存在し続け、トロピカルビーチが競技レベルのデッキで使われ続け、それでもなおポケカが今と同じくらい楽しいものであり続け、プレイヤーもプレイし続ける、それとて、わかりにくいが上記の要因のひとつなのだ。今から1年間のあいだ、私が競技レベルでポケカをプレイしないことだってありえる(他のビーチ所有者にとってもそうだ)。人生なにがあるかわかったものではない。そして、ここまでの情報を鑑みれば、今後もトロピカルビーチのバイヤーが存在し続けるのも、確かなことだろう〔※訳注:このパラグラフ全体は直訳だと意味が取りにくい箇所でした〕。
トロピカルビーチが投資の対象として見なされることもありえる(それが合理的な対象かどうか議論はできないが)。より価値が高くなる可能性だってあるのだ(繰り返すが、可能性であって、保証ではない)。見返りを期待せずに、1枚のカードに30ドルも使う、それはそれで、TCGをプレイする上でのコストだ。一方で他のホビーには、100ドルもするアイテムがあるものも少なくない。だがしかし、それは本来ポケカをプレイする上でかかるようなコストではないのだ。とはいえ投資対象としてのトロピカルビーチは、バイヤー予備軍たちがこの感情的なハードルを乗り越えるきっかけになってしまう。
トロピカルビーチは高額を示し、今後もそうであると思う。だが私は、これはトロピカルビーチ限定の事態だろうと考えている。これは、セカンダリーマーケット〔※訳注:プレイヤー同士のトレードや取引〕において会社側が望んでいた状態だとは思えない。とはいえ、たとえトロピカルビーチの価格から会社側がどのような教訓を得たとしても、解決策として、WCSの参加賞につまらないカードを配るようなことはしてほしくない。それが私の願いである。私は優秀なカードを見たいのだ。
ビーチについて何か書き落としがあるか、または何か反論があれば、ぜひコメントに書いてほしい。
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以上になります。拙い訳文ですが、読んでいただきありがとうございました。
誤訳の指摘や感想等あれば、コメントをいただければ。
コメント
唐突に失礼致します
とても興味深い記事なので、こちらからもコメントさせて下さい
僕自身、福岡大会でグットマナー賞のような形でビーチと同等、もしくは上位互換のようなプロモカードを配布するのではないかという予想をしていました(期待でもありましたが、見事に覆されましたね)
単なる期待ではなく、一応の根拠はありました
去年の秋の時点でトロピカルビーチというカードの強さがはっきりと出ました
それで公式としても、少し危機感と思うんです
このまま放置ではポケモンカードに対するイメージダウンは避けられないと
実際イメージを悪くしてしまった人もいるでしょう。
ならば、この春の大会はそのイメージを取り除く絶好のチャンスだったはずなのですが・・・・・
時間は十分にあったはずなのに、目を向ける気配はなし・・・・残念です(-_-;)
コメントありがとうございます。トロピカルビーチに関しては、日本国内の競技プレイだけでなく、海外や世界大会まで巻き込む問題なので難しいですね。
日本の公式運営にカード面でどこまで権限があるのかちょっとわからないのですが、何も対処がされない(対処ができない?)状態になっているのは、確かに残念としか言いようがないと思います。
日本の運営は海外よりも競技面を重視していない印象もありますしね。
今回は、景品の提供を頂きありがとうございました。
日記の方に、アップさせて頂いたので報告兼ねて、リンク頂きにあがりました。
今後とも宜しくお願いいたします。場違いな所にコメントして失礼いたしました。
日記の画像も拝見させていただきました。お渡しする段階で様々な人の手を煩わせてしまったようで何だか申し訳ありません;
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。リンクお返しいたしました。
こちらこそ、文才なくて伝えられないもどかしさを感じてます。
自分が、欲しかっただけに悔しくて悔しくてww
色々と、お気遣い有り難うございました。これからも宜しくお願いします。
リンク頂きます。よろしくです。
あまりご参考になるようなことは書けませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
リンクお返しいたしました。
ビーチの問題はかなり複雑ですからねぇ
現状維持→高額化が進み、難民が現れる
再録→値段が暴落する恐れがある。これは持っているプレイヤーにとってかなり大きな問題となる。WCSで配布としても、人によっては「通常版でいい」という理由でモチベが下がる。→公式側が困ることになる。
限定再録→限定発売故に購買意欲が上がる。←公式としては良いこと
限定なので最盛期より値段が落ちても高額には変わらない。(例:最盛期1万円が再録後8千円等)やはり難民現れる
結局どれを取っても誰かが損をするわけですが、公式は極力自分が損をしない方針をとりたいわけです。(経営者的考えとして)
従ってパックをいっぱい買ってお金を多く出しているトーナメントプレーヤーを大事にするべきとして、現状維持を選んでいると思われます。(個人の意見です)
長くなってしまいましたが、リンクいただきます。
ビーチは難しい問題ですよね。いずれにせよBW落ちまでは使用可能カードなわけですし。
翻訳文中にもありますが、今後のWCSで配布されるカードも気になります。
リンクお返しいたしました。