【コラム】わりとどうでもいい、デッキの分類の話
2013年1月26日コメント (6)■はじめに
今回はデッキの分類のことを書きます。
といってもカード名を連ねたリストを書くつもりはなく、単純にコンセプトや動きから、デッキのタイプを2つに分けてみよう、という趣旨なのですけれど。
分けたから何だ、というクリティカルな突っ込みはともかく、ここしばらくの僕はこんなふうに考えていますという話です。
この文章では、コンボデッキとリソースデッキという2つのデッキタイプを想定した上で、それぞれの戦い方を見てみたいと思います。
例によって長いので、飛ばし読みしていただいて全然構いません。
TCGで有名なデッキタイプに、コンボデッキというものがあります。ポケカにも当然ありますね、コンボデッキ。僕もこれは大切な概念だと考えています。
問題は、その対極です。一般的な他のTCGでは序盤のダメージ効率に長けたビートダウンや、中盤以降に重きを置くコントロールなどがあげられるでしょう。ただポケカでは、それが成立しません。ではどうしましょう。
■コンボデッキとリソースデッキ
ポケカにおけるコンボデッキの対極を、僕は便宜的に、リソースデッキと呼んでいます。
コンボデッキの概念の説明は、比較的容易です。カードの組み合わせで強力な効果やダメージを生み(コンボ)、それによって勝利するデッキですね。
デッキの構築はコンボパーツとその補助に主眼が置かれます。そしてコンボの完成のためには、ゲーム中、一時的なアドバンテージやテンポをしばしば犠牲にします。いわば海老で鯛を釣るというやつですね。もちろん、デッキ自体もそれを想定して組まれています。
代表例をあげる前に、僕が勝手に考えているリソースデッキとやらを説明してしまいましょう。
リソースデッキはコンボデッキの対極です。デッキ内の個々のカードや、それの持つ効果(リソース)をフルに活用し、言ってしまえば60枚すべてのカードを効率よく用いて勝利を目指すデッキです。コンボデッキとの差別化は構築面やゲームプラン両方に現れます。
コンボデッキが、一時的なアドバンテージやテンポの損失を前提とする一方で、原則としてリソースデッキはアドバンテージやテンポの損失を極端に嫌います。それらを犠牲にしてまで目指すものがデッキ内に組み込まれていないからであり、逆に言えば、デッキ内の個々のリソースをすべて可能な限り管理し活用して、アドバンテージやテンポを獲得し続けることこそが、リソースデッキの目標かつ勝利手段のひとつだからです。
ここまで書くと明らかでしょうけれど、いわゆるデオキボルト、現環境のデオキシスEX、ボルトロスEXやキュレムを主戦力としたプラズマ団デッキは、総じてこのリソースデッキに属すると僕は考えます。
旧環境から例を出せば、ガブレンやマグマ団あたりもこれに属するはずです。
とすれば、その反対側、コンボデッキに属するのは、言うまでもなく現環境ではカメックスEX+ケルディオEXになるでしょう。
旧環境ではラフレシア系のデッキがそうでしたし、カメレアコロロのような凶悪すぎたデッキも存在しています。どのデッキでも、コンボ完成のためには、その場で不要なカードは容赦なく切ってトラッシュ送りにしたり、序盤のサイド数のビハインドや場の不利さを許容したりします。
単純にたね対2進化の対立に見えますが、ミュウドサイドンのようなデッキもあったりします。コンボによってデッキ内の不要なカードをどんどんトラッシュに送り込むあのデッキは、リソースデッキの概念の真逆を行く存在ですね。
また、W無色アタッカー型のシビビール派生とレックウザEX型のシビビール派生なら、前者より後者の方が、コンボデッキ寄りにシフトしていると言えるでしょう。
ところで、例えばサザンダークのようなデッキは、典型的なコンボデッキほどコンボに依存しませんが、典型的なリソースデッキよりはコンボに勝利を依存します。この二つのデッキタイプを結ぶ直線の、ちょうど真ん中ぐらい(それよりはだいぶコンボ寄り?)にあると考えておきましょう。
ひとまず、あらゆるデッキはこの軸の上のどこかにあると考えてみる、というのが、今回の話の主題です。
とはいえこれだけでは、ただ概念上で分けただけで何の意味もありません。それぞれの勝利条件について、もう少しだけ詳しく見てみましょう。
■コンボデッキ対リソースデッキ
コンボデッキとリソースデッキが戦う、と想定してみます。
コンボデッキはコンボ完成による勝利を目指します。コンボとは、完成することによって相手のデッキを叩き潰すだけのパワーを持ち、だからこそコンボデッキはコンボの完成を第一の主眼にして組まれています。
リソースデッキは、デッキ内すべてを傾けるほどのコンボを持ちません。個々のリソースのカードパワーをフルに生かし、手札を増やし、相手のカードをアドバンテージとテンポ(手数と速度)で潰していきます。
この2つのデッキが戦ったとき、勝負の分かれ目は非常に明確ですね。コンボデッキはコンボの完成を目指し、リソースデッキはまずコンボの完成を阻みます。なぜならリソースデッキは、いったん相手のコンボが完成してしまったら、そのパワーには真っ向勝負では太刀打ちできないからです。たとえばラフレシアやゴチルゼルによる「嵌め」がそれですね。
コンボデッキ側から見れば、リソースデッキがコンボを潰しに来るのは明白です。個々のコンボパーツを守れるような細かなプレイも、コンボデッキ側には要求されます。無警戒にコンボパーツを場に置いてあっさり倒されては意味がありません。
もしコンボが完成した場合は、コンボデッキ側はリソースデッキ側の狙いを読みながら、基本的にコンボの運用を維持します。リソースデッキ側は、コンボの運用を阻害しにかかるのか、コンボを維持させたまま別の勝ち手段を探すのか、選択を迫られます。
もちろんポケカには、サイドを取りあうという明確な勝利基準が存在します。サイドレースと呼ばれるその取り合いでは、うまく計算するプレイヤーとしないプレイヤーに、当然はっきりとした差が生じます。
サイドレースと、コンボを巡る攻防。コンボデッキ対リソースデッキの対戦では、それら2つの勝利手段が複雑に絡み合いながら展開していきます。
■コンボデッキ対コンボデッキ
次に、コンボデッキ対コンボデッキを想定してみましょう。
当たり前ですが、勝つためにはまず何よりもコンボを相手より先に成立させ、相手を叩き潰してしまうことです。極論ではじゃんけんや初手の質に依存するその勝利手段のほかにも、しかしもちろん、勝つための手段は存在しています。
代表的なのが、相手のコンボを阻害してしまうというものです。カメレアコロロの海となったあるときの旧環境には、相手のカメレアコロロに勝つために、デンリュウexやウツボット(e3)を積んで相手のコンボそのものを潰せるカメレアコロロなんてものまでいました。
もちろん、それぞれのコンボデッキごとに勝ち方は異なるでしょう。コンボの完成難易度もデッキによって違い、コンボごとの相性もあるはずです。けれど原則としては、相手のコンボ成立を遅らせるプレイも含めたコンボの完成速度、それからコンボ完成後はその運用の上手さが勝負の分かれ目になるでしょう。
■リソースデッキ対リソースデッキ
そして、リソースデッキ対リソースデッキです。
リソースデッキの基本的なコンセプトが、相手よりアドバンテージとテンポで(あるいは手数と速度で)上回り続けて勝つことだとすれば、この両者の戦いは当然、それを巡る攻防になります。つまり、相手より上手くデッキ内の個々のリソースを管理し運用し、相手のリソースを効率よく潰して、アドバンテージやテンポで上回るということです。
もちろん、場合によっては、アドバンテージを諦めてテンポで逃げ切るゲームプランを選択することもあれば、テンポよりも最終的にアドバンテージで潰し切るゲームプランも取り得ます。
かつての環境で、ガブレンミラーが多発しました。そのときに起こっていたのは、ちょうどアドバンテージとテンポを巡る戦いです。ドクロッグやカイリューがどうこうとか、サポーターやグッズの配分とか、それらは外面的な問題に過ぎません。それらはすべて、相手の動きや主軸の攻撃に対し、どうすればアドバンテージやテンポで上回れるか考え抜かれた結果だからです。
もし対戦中、相手よりアドバンテージやテンポで一時的に遅れてしまったとき、どうプレイすればいいか、それもまたリソースデッキのミラーマッチでは大切なことのひとつです。
■まとめ
ここまでつらつらと(そして長々と)書いてきたのは、ある意味では抽象的な話にすぎません。ひとくちにコンボデッキといってもコンボの種類はそれぞれ全然違い、リソースデッキもまた、カード選択次第で様々な動きが可能だからです。あるいは、誰もが当然のように知っている話だったかもしれません。
結局のところ重要なのは、勝つためにはどうプレイすればいいか、という問題です。
基本的にポケカはサイド6枚を取った方が勝ちです。しかしそれに至るまでの道筋はたくさんあります。勝ち筋を辿るのが上手いプレイヤーは、当然ほかのプレイヤーよりも強いプレイヤーでしょう。対戦前に、あるいは対戦中に、勝ち筋を知り、見つけることは、勝つために最も大切なことのひとつです。
自分のデッキが(相手よりも)コンボデッキ寄りなのか、リソースデッキ寄りなのか。
デッキ構築の際、あるいは対戦の際にそれを知っておくことは、勝ち筋を見出して拾い上げるために、少なからず意義のあることだと僕は勝手に考えています。
■補論
自分が思っていることをいくつか補足します。
アチャマスさんの世界大会レポート(http://teamachamo.diarynote.jp/201208181343207088/)の序盤でさりげなく書かれていた「(CMTは)序盤トルネEXだけで攻めてきて途中でシビシラス並べるプレイングをしてくる雷は苦手ですが」の一文は、リソースデッキに対するコンボデッキの振る舞いの典型例ですね。コンボデッキ寄りであるビール派生は、当然リソースデッキ寄りのCMTから自分のコンボパーツ(ビールライン)を守る必要があります。序盤にトルネをぶつけてコンボの損失を抑えつつテンポ面でも遅れないようにしながら、場の落ち着いた途中からコンボパーツを置きに行くプレイは、リソースデッキ側が勝ち筋を見つけるのを難しくします。
また、プリニーさんのダークサザン考察(http://pr1nny.diarynote.jp/201211280050303340/)の終わり付近の、「サザンなくとも別に戦える。一応だけど。モノズに4ターン+キャッチャー4個使ってくれたらなんとかなる」は、今回の文章に無理やり絡めるならば、コンボデッキ寄りの動き(サザン軸)からリソースデッキ寄りの動き(サザンなしヤミラミダーク軸)へと対戦中に動きをシフトさせることだ、と言えるかもしれません。
ともかく、今回の論はあくまで抽象的な話でしたが、上手いプレイヤーは意識的にせよ無意識的にせよ、ほぼ例外なくこういったことをやっているだろうと思います。
今回はデッキの分類のことを書きます。
といってもカード名を連ねたリストを書くつもりはなく、単純にコンセプトや動きから、デッキのタイプを2つに分けてみよう、という趣旨なのですけれど。
分けたから何だ、というクリティカルな突っ込みはともかく、ここしばらくの僕はこんなふうに考えていますという話です。
この文章では、コンボデッキとリソースデッキという2つのデッキタイプを想定した上で、それぞれの戦い方を見てみたいと思います。
例によって長いので、飛ばし読みしていただいて全然構いません。
TCGで有名なデッキタイプに、コンボデッキというものがあります。ポケカにも当然ありますね、コンボデッキ。僕もこれは大切な概念だと考えています。
問題は、その対極です。一般的な他のTCGでは序盤のダメージ効率に長けたビートダウンや、中盤以降に重きを置くコントロールなどがあげられるでしょう。ただポケカでは、それが成立しません。ではどうしましょう。
■コンボデッキとリソースデッキ
ポケカにおけるコンボデッキの対極を、僕は便宜的に、リソースデッキと呼んでいます。
コンボデッキの概念の説明は、比較的容易です。カードの組み合わせで強力な効果やダメージを生み(コンボ)、それによって勝利するデッキですね。
デッキの構築はコンボパーツとその補助に主眼が置かれます。そしてコンボの完成のためには、ゲーム中、一時的なアドバンテージやテンポをしばしば犠牲にします。いわば海老で鯛を釣るというやつですね。もちろん、デッキ自体もそれを想定して組まれています。
代表例をあげる前に、僕が勝手に考えているリソースデッキとやらを説明してしまいましょう。
リソースデッキはコンボデッキの対極です。デッキ内の個々のカードや、それの持つ効果(リソース)をフルに活用し、言ってしまえば60枚すべてのカードを効率よく用いて勝利を目指すデッキです。コンボデッキとの差別化は構築面やゲームプラン両方に現れます。
コンボデッキが、一時的なアドバンテージやテンポの損失を前提とする一方で、原則としてリソースデッキはアドバンテージやテンポの損失を極端に嫌います。それらを犠牲にしてまで目指すものがデッキ内に組み込まれていないからであり、逆に言えば、デッキ内の個々のリソースをすべて可能な限り管理し活用して、アドバンテージやテンポを獲得し続けることこそが、リソースデッキの目標かつ勝利手段のひとつだからです。
ここまで書くと明らかでしょうけれど、いわゆるデオキボルト、現環境のデオキシスEX、ボルトロスEXやキュレムを主戦力としたプラズマ団デッキは、総じてこのリソースデッキに属すると僕は考えます。
旧環境から例を出せば、ガブレンやマグマ団あたりもこれに属するはずです。
とすれば、その反対側、コンボデッキに属するのは、言うまでもなく現環境ではカメックスEX+ケルディオEXになるでしょう。
旧環境ではラフレシア系のデッキがそうでしたし、カメレアコロロのような凶悪すぎたデッキも存在しています。どのデッキでも、コンボ完成のためには、その場で不要なカードは容赦なく切ってトラッシュ送りにしたり、序盤のサイド数のビハインドや場の不利さを許容したりします。
単純にたね対2進化の対立に見えますが、ミュウドサイドンのようなデッキもあったりします。コンボによってデッキ内の不要なカードをどんどんトラッシュに送り込むあのデッキは、リソースデッキの概念の真逆を行く存在ですね。
また、W無色アタッカー型のシビビール派生とレックウザEX型のシビビール派生なら、前者より後者の方が、コンボデッキ寄りにシフトしていると言えるでしょう。
ところで、例えばサザンダークのようなデッキは、典型的なコンボデッキほどコンボに依存しませんが、典型的なリソースデッキよりはコンボに勝利を依存します。この二つのデッキタイプを結ぶ直線の、ちょうど真ん中ぐらい(それよりはだいぶコンボ寄り?)にあると考えておきましょう。
ひとまず、あらゆるデッキはこの軸の上のどこかにあると考えてみる、というのが、今回の話の主題です。
とはいえこれだけでは、ただ概念上で分けただけで何の意味もありません。それぞれの勝利条件について、もう少しだけ詳しく見てみましょう。
■コンボデッキ対リソースデッキ
コンボデッキとリソースデッキが戦う、と想定してみます。
コンボデッキはコンボ完成による勝利を目指します。コンボとは、完成することによって相手のデッキを叩き潰すだけのパワーを持ち、だからこそコンボデッキはコンボの完成を第一の主眼にして組まれています。
リソースデッキは、デッキ内すべてを傾けるほどのコンボを持ちません。個々のリソースのカードパワーをフルに生かし、手札を増やし、相手のカードをアドバンテージとテンポ(手数と速度)で潰していきます。
この2つのデッキが戦ったとき、勝負の分かれ目は非常に明確ですね。コンボデッキはコンボの完成を目指し、リソースデッキはまずコンボの完成を阻みます。なぜならリソースデッキは、いったん相手のコンボが完成してしまったら、そのパワーには真っ向勝負では太刀打ちできないからです。たとえばラフレシアやゴチルゼルによる「嵌め」がそれですね。
コンボデッキ側から見れば、リソースデッキがコンボを潰しに来るのは明白です。個々のコンボパーツを守れるような細かなプレイも、コンボデッキ側には要求されます。無警戒にコンボパーツを場に置いてあっさり倒されては意味がありません。
もしコンボが完成した場合は、コンボデッキ側はリソースデッキ側の狙いを読みながら、基本的にコンボの運用を維持します。リソースデッキ側は、コンボの運用を阻害しにかかるのか、コンボを維持させたまま別の勝ち手段を探すのか、選択を迫られます。
もちろんポケカには、サイドを取りあうという明確な勝利基準が存在します。サイドレースと呼ばれるその取り合いでは、うまく計算するプレイヤーとしないプレイヤーに、当然はっきりとした差が生じます。
サイドレースと、コンボを巡る攻防。コンボデッキ対リソースデッキの対戦では、それら2つの勝利手段が複雑に絡み合いながら展開していきます。
■コンボデッキ対コンボデッキ
次に、コンボデッキ対コンボデッキを想定してみましょう。
当たり前ですが、勝つためにはまず何よりもコンボを相手より先に成立させ、相手を叩き潰してしまうことです。極論ではじゃんけんや初手の質に依存するその勝利手段のほかにも、しかしもちろん、勝つための手段は存在しています。
代表的なのが、相手のコンボを阻害してしまうというものです。カメレアコロロの海となったあるときの旧環境には、相手のカメレアコロロに勝つために、デンリュウexやウツボット(e3)を積んで相手のコンボそのものを潰せるカメレアコロロなんてものまでいました。
もちろん、それぞれのコンボデッキごとに勝ち方は異なるでしょう。コンボの完成難易度もデッキによって違い、コンボごとの相性もあるはずです。けれど原則としては、相手のコンボ成立を遅らせるプレイも含めたコンボの完成速度、それからコンボ完成後はその運用の上手さが勝負の分かれ目になるでしょう。
■リソースデッキ対リソースデッキ
そして、リソースデッキ対リソースデッキです。
リソースデッキの基本的なコンセプトが、相手よりアドバンテージとテンポで(あるいは手数と速度で)上回り続けて勝つことだとすれば、この両者の戦いは当然、それを巡る攻防になります。つまり、相手より上手くデッキ内の個々のリソースを管理し運用し、相手のリソースを効率よく潰して、アドバンテージやテンポで上回るということです。
もちろん、場合によっては、アドバンテージを諦めてテンポで逃げ切るゲームプランを選択することもあれば、テンポよりも最終的にアドバンテージで潰し切るゲームプランも取り得ます。
かつての環境で、ガブレンミラーが多発しました。そのときに起こっていたのは、ちょうどアドバンテージとテンポを巡る戦いです。ドクロッグやカイリューがどうこうとか、サポーターやグッズの配分とか、それらは外面的な問題に過ぎません。それらはすべて、相手の動きや主軸の攻撃に対し、どうすればアドバンテージやテンポで上回れるか考え抜かれた結果だからです。
もし対戦中、相手よりアドバンテージやテンポで一時的に遅れてしまったとき、どうプレイすればいいか、それもまたリソースデッキのミラーマッチでは大切なことのひとつです。
■まとめ
ここまでつらつらと(そして長々と)書いてきたのは、ある意味では抽象的な話にすぎません。ひとくちにコンボデッキといってもコンボの種類はそれぞれ全然違い、リソースデッキもまた、カード選択次第で様々な動きが可能だからです。あるいは、誰もが当然のように知っている話だったかもしれません。
結局のところ重要なのは、勝つためにはどうプレイすればいいか、という問題です。
基本的にポケカはサイド6枚を取った方が勝ちです。しかしそれに至るまでの道筋はたくさんあります。勝ち筋を辿るのが上手いプレイヤーは、当然ほかのプレイヤーよりも強いプレイヤーでしょう。対戦前に、あるいは対戦中に、勝ち筋を知り、見つけることは、勝つために最も大切なことのひとつです。
自分のデッキが(相手よりも)コンボデッキ寄りなのか、リソースデッキ寄りなのか。
デッキ構築の際、あるいは対戦の際にそれを知っておくことは、勝ち筋を見出して拾い上げるために、少なからず意義のあることだと僕は勝手に考えています。
■補論
自分が思っていることをいくつか補足します。
アチャマスさんの世界大会レポート(http://teamachamo.diarynote.jp/201208181343207088/)の序盤でさりげなく書かれていた「(CMTは)序盤トルネEXだけで攻めてきて途中でシビシラス並べるプレイングをしてくる雷は苦手ですが」の一文は、リソースデッキに対するコンボデッキの振る舞いの典型例ですね。コンボデッキ寄りであるビール派生は、当然リソースデッキ寄りのCMTから自分のコンボパーツ(ビールライン)を守る必要があります。序盤にトルネをぶつけてコンボの損失を抑えつつテンポ面でも遅れないようにしながら、場の落ち着いた途中からコンボパーツを置きに行くプレイは、リソースデッキ側が勝ち筋を見つけるのを難しくします。
また、プリニーさんのダークサザン考察(http://pr1nny.diarynote.jp/201211280050303340/)の終わり付近の、「サザンなくとも別に戦える。一応だけど。モノズに4ターン+キャッチャー4個使ってくれたらなんとかなる」は、今回の文章に無理やり絡めるならば、コンボデッキ寄りの動き(サザン軸)からリソースデッキ寄りの動き(サザンなしヤミラミダーク軸)へと対戦中に動きをシフトさせることだ、と言えるかもしれません。
ともかく、今回の論はあくまで抽象的な話でしたが、上手いプレイヤーは意識的にせよ無意識的にせよ、ほぼ例外なくこういったことをやっているだろうと思います。
コメント
福岡でポケモンカードをやっているキュバスと申します。
ためになる日記をたくさん書かれていて、ありがたく読ませていただいております。
リンクいただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして。お読みいただきありがとうございました。
だらだらとした文章ばかりなので、もう少し綺麗にまとめて日記を書きたいものです……。
リンクお返しいたしました。
小難しいことが好きなタイプなのでちょくちょく伺わせていただきます。
リンクお願いします
お読みいただきありがとうございます。小難しいというか、ただの脳内の妄想を垂れ流しているようなものですが……。何かご参考になればとても幸いです。
お読みいただきありがとうございました。
指針という言葉はぴったりだと思います。デッキ構築の1枚1枚と同様、プレイのひとつひとつにも理由や目的があるので、それを筋が通った形にすることが上手くプレイするための第一歩かなと思っています。自分もまだまだです。